シーバスアングラーであればメーカーのテスターという肩書きに憧れ、いつかはなりたいと思っている人は多いと思います。

自分もその1人でしたから、16年前はメーカーのテスターになりたいという願望を強く描いていました。



では、どうしたらテスターになれるのか?。



その前に言っておきますが、釣りが凄く上手でも『口だけ番長などの嘘つき』や集合場所に遅刻する人や仕事をスッポかす人はマジでダメです。

あと初めて会う方との口の聞き方が生意気だと即刻で落とされますから、注意してください。



では、テスターになれるかもしれない可能性のある3パターンのお話をしたいと思います。



①:自分をメーカーに電話や会社訪問、フィッシングショー、セミナー、イベントなどで売り込む営業作戦


②:釣り雑誌の編集長、大手釣具量販店の課長以上の役職の方、有名プロなどの紹介でなれるコネ枠


③:雑誌などに投稿記事を頻繁に送り続け“あいつ何者!?”とメーカーの方が気にされる位雑誌に投稿しまくる目立ち作戦。



大概がこの3つのパターンでテスターになっていると思います。

テスターになるまでの段階は「商品提供⇒モニター⇒テスター⇒プロ契約」といった感じです。メジャーリーグで例えると「1A⇒2A⇒3A⇒メジャーリーグ」へ昇格する感じと似ています。



ちなみに自分の場合はフィッシングショーや会社訪問、電話などでメーカーに営業し、商品提供からスタート。後にモニターとなり、雑誌での宣伝活動が認められてテスターとなってプロ契約まで辿り着けました。

ただし“商品を宣伝する雑誌やDVDなどの媒体”がないことには簡単にテスターという肩書きになれない厳しい現実です。

もしくは自分自身のブログのアクセス数がアメブロ(アメーバブログ)で1日10000以上ある方もチャンスは大いにあると思います。



何度も言いますが『釣りが上手いだけ!!』でもなれないし、文章を書くのが苦手な方や人とのコミニケーションが苦手な方、そして嘘の釣果を言う人もハッキリと言いますが不向きです。



自分の場合は、幸運にも雑誌でカラー4ページの連載を持っていたので最初は自分自身で営業してメーカーに商品提供してもらうことを考えました。



メーカーさんへの営業するときは、気持ちよく商品提供していただくように考えました。

そこで考えた作戦はメーカーの広報の方に「自分は雑誌でこんな連載をしています、雑誌でルアーを宣伝できます。少量で構わないのでルアーを御提供できないですか」と言葉は丁寧に礼儀正しく営業を行いました。

しかしソルト系の老舗メーカーさんや大手釣具メーカーさんは、絶対に断られるに違いないと思い、まずはテスターが少ないメーカーや新参入メーカーさんを中心にフィッシングショーや会社訪問、電話などで営業活動を行いました。
もちろん1番最初に営業したメーカーさんは、間違いなく断られると思いましたから、自分自身の素性と釣りの活動報告を説明するにも、冷や汗をかきながらカミカミでセールストークして営業していたことを今でも鮮明に覚えています。



営業が承諾されると最初ということもあり1社で2~8個位ルアーを提供していただきました。このパターンは成功した例です。

実際は失敗した方が多かったのも事実です。基本的にメーカーの方にはかなりキツイ感じでバシバシと断られました。『ウチは天下のA社だよ!!、雑誌に載せなくても勝手に売れますから!!』とか、『どこの誰かもわからない素人に商品を渡すようなヘボな3流メーカーじゃないですから』とか。『ウチは優秀なテスターがいるから現段階では募集してないですね』とか。『そういえばB社がいいですよ、あそこはテスターを欲しがってますから』とか。『わかりましたルアーを送りますねと言いながら、いつまでたっても送られてくることはなかった・・・』とか。『ウチには○○君というイチオシの若手や◯◯さんというベテラン方がいるんで、申し訳ないけど2度と会社に電話してこないでください』などなど。

とにかくボロカスに言われ精神的にかなり辛かったことを今でも鮮明に覚えています。

でも、物事を普通の社会人として考えてみてください。もし自分がメーカーサイド側の人間であったら「どこの素性もわからない人間から売り込み営業がきて、ルアーを提供してください」と言われたらハイ!!分かりましたと納得する訳もなく、間違いなくお断りすることが普通だと思います。

どこの誰か判らない人に頼るくらいなら、メーカーの人が直接フィールドへ行って商品のテストをした方が早いからです。

しかし自分の性格は『人は良いけど性格が悪い』ので『自分を断ったメーカーからウチの商品を使ってください!!』と言われるようなアングラーになるぞと誓い今日まで一生懸命に頑張ってきました。

断られたメーカーを見返すためには、活躍してソルト系の出版社すべてから取材の依頼がくるような有名アングラーとなってビデオに出演したり、自分自身のムック本や単行本を出版してもらうゾ!!という強い決意を決めたのが今から16年前の話です。



今、振り返れば色々なメーカーさんにビシバシと断られて本当によかったと思っています。

というのも最初から営業でビシバシと成功して、スグにテスターになれていたら世の中を舐めた生意気なアングラーとなり、間違いなく小沼正弥はスグに消えていたに違いありません。



人間は、嫌なことをたくさん経験し、壁にブチ当たるからこそ、大人へ成長させ精神的にも強くなると思います。

もしテスターを目指している方、初めからビビッちゃダメです。何度も挫折しても怯まず、諦めないで絶対にテスターになるんだという強い気持ちを持ち続けることです。
そして壁を乗り越えるのではなく、壁をブチ破る位の精神力を持ったテスターを目指してください。

そしてテスターとして、やりたいことは何か。やりたいことは何かを実現する手段を考えてみることです。

テスターの先にある目的は何だろうか。夢を描き努力した人こそが人間を強くします。夢に向かって行動へ移した人は、きっと回りの人に感動を与えます。感動を受けたメーカーは、メーカーの協力体制ができてきますから。



ただ、一番ダメなのは、夢をどうせできやしないとか。条件がやらせてくれないとか。プロになるといったら笑われるとか。時間がないとか。お金がないとか。車がないとか。テスターになれてもプロになれる自信がないとか。言い訳ばかりする人です。



夢が人を強くするし、人の能力は無限です。将来の夢を描いて、ひたむきに努力している人の姿は美しいし、人に感動を与えます。

しかし、自分の人生は誰も代りに歩いてくれません。
当然、味方もいれば敵もいます。どちらかと言うと味方よりも敵が多いのも事実です。味方ばかりでは人生はつまらないし、敵が強いほど人生は面白いと思っています。
だからこそ私は『一生懸命で知恵が出る!!』ヤル気のあるシーバスアングラーを応援しています。逆に『中途半端で愚痴が多い方やいい加減で言い訳ばかりする方』は応援しまんせんから。



もしテスターやプロ契約できたときは、メーカーの責任を全て背負うということを絶対に忘れないでください。
テスターになりたいという強い気持ちを持ってシーバス釣りをされている皆さん、もしテスターというチャンスを掴み取ったときは、必ずモノにしてプロ契約まで辿り着けるような立派な社会人シーバスアングラーを目指して頑張ってください。



最後にひとつ言わせてください。最後は、己の力のみを信じることです。『運は向こうからはやってきません、運は自分自身で引き寄せるもの』ですからね。



そこで近日中にオヌマン後継者の育成のお話をしたいと思います。