奥さんが急に入院することになって、改めて奥さんのありがたみがわかるってのは良く聞く話。
一番それを痛感したことが、出張帰りの大きなスーツケースの中身の片付け。
いつも大変だったろうな~と改めて感謝の気持ちが大きくなります。

奥さんが入院した次の日、会社に休みをもらって病院へ行き、担当医から状況を説明されました。
前日に奥さんから聞いていたことと同じでしたが、実際に医師から聞くと現実味を感じました。

1キロに満たない超未熟児で生まれるであろうことはほぼ間違い無いとのことで、最悪の事、つまり死産になることもあり得るし、無事生まれてくれても後遺症が残ることもあり得る。

それでも、仮に超未熟児であっても健常に育つ子もいるという言葉が僕にとってはありがたかったです。良くも悪くも楽観的な僕は、前向きな事だけ考えていくことにしました。

入院中は毎日エコー診断と、1日2回赤ちゃんの心拍を確認するモニターが行われてました。
相変わらずお腹の中で元気だった赤ちゃんですが、入院10日目頃から胎動が少なくなってきて、ほとんど動かなくなりました。診断によると、臍の緒からの血流が悪くなっており、酸素が十分に摂取できていないとの事。

その話を昼休みに聞いて、その3時間後に急に分娩させることが決まったらしい。
奥さんはお風呂に入る準備してたってぐらいだから、どれだけ急にそれを告げられたことが解ります。あれこれ考えこんじゃう奥さんには、考える間も無く手術してくれたことは、今考えると
良かったのかもしれません。

僕はというと会社を強行で早退して、急ぎ病院へ向かいました。
実はその日の朝上司から、次の日出張行ってくれと頼まれてたのですが、赤ちゃんの状態が心配だったこともあって辞退していたところでした。予感してた訳じゃないけど、出張じゃなくてすぐ駆けつけることが出来てホントに良かった。

仕事場から病院までは車で2時間。
道中で連絡が入り、到着を待たずして手術室に入ることに。
きっと奥さんは不安でいっぱいだったろうな。
可能な限り電話で励まして、絶対大丈夫だからね!って何度も呪文のように繰り返し奥さんに言ってました。その時はその言葉を自分に言い聞かせてもいた気がします。


病院に到着して1時間ぐらいたった後だったかな。
6月4日の午後5時時56分に、478gで生まれてくれました。
予想通りの男の子でした。