モモ―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語 (岩波少年少女の本 37)/ミヒャエル・エンデ

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女房が小学生の頃に夢中になって読んだというミヒャエル・エンデの『モモ』という本を今読んでます。
内容はうっすら覚えているような、覚えていないような感じなので、以前読んだことがあるかもしれない。
でも、今の自分にはとっても新鮮な本です。

30を過ぎてから読むとまた違って見えるものですねぇ。

僕が生まれる前に書かれた本ですが、この本のテーマはスローライフ。
効率と時間の倹約を求めて、あくせく働いた末に得たものと失ったものを描いています。

僕が、日々働いていて疑問に思うこと、子育てで悩むこと、そんな事柄について、
方程式的な答えを提示するのではなくて、
なにか意味深な答えを提示してくるというか、示唆に富む描写が多いというか、
とにかくいろいろと考えさせられる本です。

女房と一緒に暮らし始めてもう10年くらいになりますが、ずーっとこの本は我が家の書棚にありました。
今まで手にとることはありませんでしたが、なぜ、今になって手にとったのか。

「時間がない、時間がない」とイライラしながら毎日を過ごし、ふと何もない日が訪れると、何をしていいかも分からない。周囲から溢れんばかりに押し寄せる情報と要望に対応することはできても、自分から何かを作り出したりすることは苦手。そんな自分が渇望するかのようにこの本を求めたのかもしれないなぁなどと思ったりしてます。