だらり書きました。ちと長いです。

 

「私、上田さんを観に行ったハズだったんだけど、前の人で全然上田さんが見えなくて、仕方無く前に立つ誰々さんを見ていたら素敵だったんで、その人のファンになりました!ゴメンナサイ!ライヴサイコーでした!」

 

こんな、冗談みたいに残念(笑)な手紙を、以前何度か受け取った事があります★

‥本当ですよ!

 

セット楽器故、定位置から動けない(その意味では、鍵盤の人もですが)ドラマーのパフォーマンスを観て頂くのには、壁多し。

 

小さな会場の場合、フロントに立つ人達や、彼等が使う譜面台等に隠されてしまう事も、常事です。

たまに会場運?が良くても、七割ぐらいの人達の視界に届く程度で、お客さん全員に観て頂く事はまず、殆ど叶いません。

(僕関連ユニットではワガママ言って、フロントで横一列並びを実施した事も♪)

またドラムは、常に沢山のマイクやそのスタンドを侍らせる楽器(ドラムに、だった1本のマイクも来なかった!70年代から、生きとりまっ♪)になりました。よって奴らも、マサカな加担をして来ます。

その上、己のシンバルやスタンドも、高さや角度具合では蓑(みの)役に回るので、これも厄介。

 

大きなステージであっても、客席の位置によっては、似通った状況が生じます。

 

以前、小学校からの同級生が、国際フォーラムのステージを観に来てくれました。

我ながら頑張れた感じなステージだったのですが、終演後の飲み会で、一向に僕のステージングに触れない事が気になり「どうだった?」と、投げかけてみたところ。

 

上田が頑張っている雰囲気は伝わったけど、僕のところからはシンバルに隠れて全然様子が分からなかった?‥な残念を、伝えられてしまい、複雑を土産としました。

 

会場が大きくてもシンバル一枚で、また被る人が在れば、何十人とか、場合によっては百人以上の視界から、ドラマーは消え失せてしまいます。

 

折角、上田を楽しみに来て頂けた人達に、見え無い事での迷惑が及ばないように。

出来るだけ多くの観客席に僕の意志を伝えれるように。少々演奏し辛くても、客席に被る部分が少ない位置までシンバルをズラしたり。

ステージ幅が狭いライヴハウス等では、ドラム位置自体を可能な限り動かしたりも、試みてます。

それでも隠れてしまう会場では、前に立つ人達に臨機な対応(マイク前で歌う時以外はなるべく、此方の前を開けて貰う)をお願いしますが、如何せん。彼等が後ろを振り向く時、ドラマーは当然まんま見える状態な訳で、此方事情が(ドラム位置に座ると見えてくる、限られた客席しか映らないライヴ中の景色の寂しさ★)一向に伝わらない現実も、壁ともなります。

 

ジャズ全盛の頃から、ビートルズ登場を挟むあたりまでのドラム位置は、ステージフロントの左右だったり、はたまたセンターに置かれていた事もありました。

 

しかしPA(音響技術)が発達し始めた辺りから、無難な音配置の優先順位を理由に?ドラムはフロントマンの後ろに配置されるのが、定着となりました。

 

どちらにしても、前面からの奏姿しか見れないドラム。

実は惜しい事に、正面だけではなく、左右どちらの横側からでも、また両足の動きを観て楽しめる真後ろにおいても、立体での表現力を有した楽器なのです★

 

僕がドラムに魅せられたのは、始めようとの決心を導いたのは、高校時代☆

 

同級の千葉和臣(今の海援隊)の演奏(少年期の彼はドラマー)姿を、真横で目の当たりにした時の事でした。

その動きの立体力の素晴らしさに、ヒドく感動の凝視をした事を、今もよく覚えています。

 

初心に何度も立ち返り、これからもステージに臨むつもりでいます。

「いいから!兎に角、俺を観てくれ~!隙間からでも!」な、精神で(笑)♪ 

 

 

まさとし