トランペットの響きのある良い音ってのは、倍音がたくさんなってて・・・って話
それってよー聞くけど、どーゆーことやねん

となる方も多いと思います。
それを非常に簡単な方法で可視化してみました

(すぐに実演できるので興味ある方は会いに来てくれたら見せます)
随分前にTwitterで呟いた事で、同じ写真ですが
ブログにまとめてみます
(音響解析の専門家ではないので誤りやわからない部分等ありましたら連絡ください。素人でも簡単に倍音を耳だけでなく目で確かめられる方法くらいの認識で。)

(音響解析の専門家ではないので誤りやわからない部分等ありましたら連絡ください。素人でも簡単に倍音を耳だけでなく目で確かめられる方法くらいの認識で。)
ふとした思い付きでiPhoneのフーリエ変換出来る無料のオシロスコープアプリをダウンロードしてトランペットの音を見てみました

フーリエ変換ってなんやねん

普通のオシロは横軸時間で縦軸が電圧だったりするので、音をオシロで見ると色んな周波数の音が同時に鳴っているため、合わさってグチャグチャな波形が見えます。
そのグチャグチャ波形を、ある時間で区切ってどんな周波数の音がどの位の強度で含まれているか難しい計算をして求めます

このように時間を周波数に変換するのがフーリエ変換です

難しい計算方法は僕もよくわからないので置いといて

今回使用したアプリは
MeionSpector lite
という無料アプリ

以前Twitterに載せた
無料オシロアプリで見たトランペットの音です
左が明るく響きのある(普通に吹いた)音
右が喉・口内・唇を締めて、わざと響きをなくした(初心者がなりがちな力んで詰まった音、コモった音を真似て吹いた)音
音量もピッチもおよそ同じにしてチューニングBb(Bb4)を伸ばしてます。
上の白黒のグラフは
縦軸が音の周波数、横軸が時間
下の緑のグラフは
縦軸が音の強さ、横軸が周波数
余談ですが
オシロの精度の都合上ピーク周波数が飛び飛びの値しか示さないため、ピーク周波数が974Hzとなってます。
「Bb4」って932Hz辺りやからピッチ悪いで~って指摘は無しで

グラフから分かる事
1. 同じ音程を出してるので両者とも、ピーク周波数は同じ(下写真 緑色)
2. 上の白黒グラフで左は8本確認出来るのに対して、右は5本しか確認できない。響きのある音は高次の倍音成分が確認出来るが、響きのない音は確認出来ない(下写真 紫色)
3. 響きのない音は1/2周波数成分の割合が多い、同じ音量のため高次倍音が減った分1/2周波数が増えている。(下写真 水色)
1/2周波数成分が多いと柔らかくダークな音(悪く言うとコモった音)に、それに比べトランペットらしい明るくパーンとした響きのある音は高い周波数成分の割合が多い。
割合の大小は音色によるもので、それには好みがあると思うので
右側の詰まった音は倍音成分が無さ過ぎるという事が問題だと考えます。
極端な話、機械の出す単なるSin波(単調なピーって音)って味気ない響きのない音だけど
トランペットの上手い人の出す音って倍音が鳴ってるから豊かで響きがある音に聞こえる

追加で極端に音色を変えるため
フリューゲルホルンとトランペットで比べてみました。
左がトランペット、右がフリューゲルです。
出している音はチューニングBbの下のFの音(トランペットのソ F4 698Hz辺り)です。
上の白黒のグラフで
右フリューゲルは5,6本、左トランペットは7,8本のピークが確認できます。
トランペットは高い周波数の割合が多いのに対してフリューゲルは低い周波数の割合が多い。
フリューゲルはトランペットよりコモった音なので高次倍音が少なく1/2周波数350Hz辺りのピークが強くなっています。
ここからも高次倍音がトランペットらしい明るく響く音の正体だと分かります。


トランペット初心者によくある「詰まったカッコ悪い音」は、高次倍音成分が少ない。
トランペットらしい「明るく響きのあるカッコ良い音」は、高次倍音成分が多く含まれている。
非常に簡単に無料で確認できました

まぁ、単によく言われる響きと倍音の話を可視化しただけなので
それが見れて、で、どーすんねんってなりますが・・・

ではでは
詰まったカッコ悪い音になってしまうんだけど、どんな練習すればトランペットらしい明るく響きのある音が出せるようになるのか





その話の詳細はレッスンにて教えます

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