“Acid bath offers easy path to stem cells”で始まる記事 | しろグ

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まあ、そうおっしゃらないで、ゆっくりしていってください。

皆さま、お疲れさまです!
雨は短時間でやみ、夕方にはちらりと晴れ間も出ましたな、東京地方。

本日は今朝から万能細胞のニュースで持ち切りだったようです。若くてキレイな女性、白衣ではなくおばあさんの割烹着を着用、研究室のムーミン、研究以外はいたって普通の女性という意外性……といった、マスコミが大好きなトピックにあふれた方ですが、来歴を拝見すると大変な苦難の道を歩んでこられたんですな。

わたくしが思うに、朝の投稿でもお書きしましたが、ネイチャーに「過去何百年の生物細胞学の歴史を愚弄していると酷評され」たというのは、科学史の伝説的逸話になるのではないかと。我々は《歴史》が生まれた瞬間に立ち会ったのではないかと思っております。

ガリレオは宗教裁判の法廷で「それでも地球は動いている」と言い、アインシュタインは不確定性原理を前に「神はサイコロを振らない」と言いました。コペルニクスの地動説は「は?」と言われ、メンデルの法則はバカにされ、ダーウィンの進化論に至っては未だに完全に受け入れられていない国もあります。

以前、にべもなく彼女の論文をはねつけたネイチャーが、以下のニュース記事を掲載しています。論文そのものではなく、今回の小保方女史の研究発表のプレスリリースみたいなものですが、文面から敬意と賞賛が滲み出ているように思うのは、贔屓目に過ぎるでしょうか。

以前は冷たく論文を却下したネイチャーに対して「手の平を返したかのような賛美かよ?」などとおっしゃってはいけません。突飛で非常識と思われる研究が現れたら、拒絶し却下してきたのは古代から変わりません。量子力学が出てきた時は、アインシュタインだって拒絶したのです。

新しい実験の結果によって新しい知見が生まれたなら、受け入れます。という、むしろ科学の神髄を見たように思います。世界に冠たる権威を誇るネイチャーが権威主義にならないのは、それが科学の雑誌だからではないかと思ったりします。

と、ネイチャーを褒めても仕方がないのですが。以前定期購読に1mmほど興味を持って調べたら高いし!……値段は権威主義のようですな。。

ニュースで、慶応大学医学部の教授が、もちろん賛嘆を込めて「細胞を弱い酸性の液につけるなんてほんとに簡単な実験ですからね」とおっしゃっておられました。そんなことを思いつくのがすごい、という意味でしょう。

ただ、報道でよくあることかも知れませんが《簡単な実験》とか《手間がかからない》などという言葉が一人歩きして、プロセスや成果が軽んじられることがないようにしていただきたいものです。科学では……他の分野でもそうだと思いますが……結果がシンプルならプロセスや思想がシンプル、ということは滅多にないと思いますし。

細胞を弱酸性の環境にさらせば、細胞がリセットされる、、、今後の再生医療に極めて有用な成果だと思いますが、古代の海が酸性だったことを考えてみると、生命の起源についても重要な示唆を与える結果なのではないでしょうかね、、

と、柄にもなくマジメに書いてみました。本日は髪を切って幾分か男前になったことと、そのお店で無料サービス「ヘッドスパ」をやってもらったことで、いつになく頭を使いたくなったのかも知れません。。

それでは皆さま、いい夜を!