富士山越えトレイルラン | しろグ

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昨日は今期2度目の富士山に行き、かねてからの計画だった富士山越えのトレイルランを実行した。電車、新幹線、バスを乗り継いで富士宮口登山道に着いたのが10時。トイレに行ったり荷物を点検したりストレッチを行って、初めてのコース富士宮登山ルートにとりついたのが10時45分。

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 ※既に見えている山頂と伊豆方面(標高2,400m付近)

本日のコースは「富士宮登山口→山頂→お鉢巡り(1周……実は2周弱)→吉田ルート→6合目分岐→吉田口登山道→北口本宮富士浅間神社」の推定30km。5kmで1,350mほどを一気に登り、空気が薄く、アップダウンの激しい山頂のお鉢を5kmほど巡った後に、20kmかけて約3,000mを駆け下る、涙が出るほど身体に悪そうなコースである。

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 ※山道と下山道が一緒なので混雑している~新6合目の雲海荘まではあッという間

富士宮ルートの最大の特長は、登山口の標高が2,400mと最も高く、山頂までの距離が5kmと最短なことである。その分、傾斜と九十九折りの数が多く辟易もするのだが、伊豆などを見渡せる景色は最高。時々後ろを振り返ると、疲れも吹き飛ぶというものだ。ただし、最大の欠点は、しっかり高度順応をさせないと(あるいはさせても)高山病にかかりやすいこと。私も、9合目付近でちょっと頭がくらくらしたりして、、、

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 ※伊豆方面と愛鷹山方面(7合目3,010m付近)と山小屋

順調に高度を稼いで7合目を過ぎ、8合目(3,250m)を通過したのが12時23分。今回はほとんど休憩せず、ひたすら登る。しかしながら、やはり走ることは不可能……コースは違うが、やはり富士登山競争を走る人たちは超人だ。。。

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 ※雲と鳥居~8合目を過ぎた辺り

9合目(3,460m)を通過したのが12時47分。寒さに弱い私には恐ろしい名前の萬年雪山荘は休憩の人々で賑わっている、、、しかし私は足が止まるのが怖いので通過。

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 ※伊豆方面と愛鷹山方面(9合目3,460m付近)と萬年雪山荘

9合5勺(3,590m)を通過(13時08分)したら、いよいよ山頂間近。すれ違う下山の方々と挨拶を交わす際、その方々が「もうすぐです。頑張ってください」と言われるのは、レースの終盤で「後3kmでゴールです。頑張ってください」と言われるように励みになるというものだ。

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 ※9合5勺の表示板とゴールゲートの鳥居(山頂は通過点だが。。。)


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 ※伊豆方面と愛鷹山方面(山頂直下3,740m付近?……)と山頂

山頂到着は13時38分。直下の渋滞やら途中の混雑もあったが、2時間53分なら悪くないと思う。何より休憩をほとんど取らず、動きながら水分と栄養の補給をしながら登り続けられるスタミナがあったのがよかった。出来れば2時間30分を切りたかったのだが……

山頂では結婚式を執り行っておいでだった。下山する方から「結婚式なさっておられますよ」とお聴きしていたので、ちょっとあやかろうと思って浅間大社奥宮に行くと、ちょうど鳥居のそばでご友人一同に祝福されておられた。そこで声をお掛けして写真を撮らせていただいた。しかし、ここまで衣装やお酒などを運んで登って来られるとは……衷心よりお祝い申し上げたい!

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 ※祝! ~写真掲載についてはお二人のご許可をいただいている

トイレに寄った際、トイレの前に座っていたおじさんと話をする機会があった。トレーニングで来ていると話すと、知り合いの方で、御殿場ルートから登り、お鉢巡りをして同じルートを下って6時間、という猛者の男女がおられるとお聴きした、、、年齢は男性58歳! 上には上が、それこそ先も霞む遙か上におられる……

さて、お鉢巡りの一環として、この前は大混雑で出来なかった日本最高地点に寄った。馬の背は急激な坂で、しかも足場が脆いのでかなり難渋。階段を登り、先ほどの奥宮辺りを眺めると結構な高低差である。

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 ※いじめ坂(仮称)と奥宮方面

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 ※記念の一枚(この写真は水木しげるロードで鬼太郎と写真を撮ることに相当)と朽ちかけた測候所

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 ※展望台からの眺め(高度3,776m+α)

お鉢巡りは、登りは息も絶え絶えで走れず、下りと平地のみ走った。須走口近辺の山小屋でラーメンの一杯も食べて身体を温め(恐らくインスタントだが900円。全然惜しいとは思わなかった……)、ハガキを数葉したためたのだが、ポストは富士宮口の郵便局にしかないことが判明……須走口から富士宮口まで往復することになった。片手にハガキを持って歩く様は、1km先まで行かないとポストがないド田舎にいるよう。。。

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 ※ポスト往復の最中に撮った山頂の景色~本当に荒涼としている。。。

ハガキを投函して戻ってきたらいよいよ下り。
出発時間は15時42分(山頂で2時間も何をしていたのやら。。。)
このコースは初回の富士登山の折、大雨のせいで登頂を断念した後に下った道である。

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 ※下りは吉田ルート~目指す方向・河口湖……ゴールは北口本宮富士浅間神社……

下山専用の道は広々していて下山されておられる方々を安全な感覚を置いて抜くことが出来、転がる巨大な石に追いかけられるよう、下りに下った。足を止めるのはシューズの中に入った砂礫を取り除く時のみというカッ飛びぶり。写真を撮ったのは一枚だけだった。

須走ルート下山道と吉田ルート下山道の分岐点(ここを間違うと大変だ!)でシューズの砂礫を取り除いていると、写真を撮ってくださいと声をかけられた。シャッターを押した後にお話しをする機会があったが、その方々は、素潜りで30m~50mも潜られるらしく……女性が30m潜り、男性はそれぞれ40m、50mとのこと……それはすごい! お互い、道中の無事を祈り合って別れた、、、その会話で出て来たように、途中で諦めて吉田ルート5合目でバスを待つこともなく、何とか無事にゴールの北口本宮富士浅間神社まで完走。。。

引き続き下っていると、今度は金剛棒を片手に走っておられる方がいらっしゃった。抜きつ抜かれつなのだが、非常にいい走りをされるので、追いついた際に声をおかけした。その方はトレイルランはされないそうだが、フルマラソンやウルトラマラソンをされるらしく、今回はそのトレーニングに来られたとのこと……フルマラソンのタイムは2時間53分。サブスリーランナーだ!……2人で8合目上辺り(3,300m付近)から吉田口分岐の6合目(2,390m付近)までいろいろとお話しながら下った。時刻は16:48。山頂から1時間6分。悪くないタイムである。

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 ※下りで唯一の写真と、サブスリーランナーとのショット

その後は富士登山の古道である吉田口登山道へ。今までの喧騒はどこへやら、、、たまに人とすれ違うが、ほとんどいない。さすが1合目まで延び、更に登山道の始まりの北口本宮富士浅間神社まで続く道。長大な下り坂が延々と続く。

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 ※喧騒を逃れ、静寂の道に、、、

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 ※3合目の三軒茶屋~同じ名前でも渋谷近くの同名地とは大違い。。。

このルートは憧れのレースの一つ、富士登山競争のルート。こんなルートを皆様、登って来られると思うと……すごいと思う、やはり。富士登山競争での重要なポイントとされているのがここ馬返し。山頂コースを完走するなら、ここを2時間数分以内に通過する必要があるとのこと。。。

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 ※来年は走る!……5合目コースからのスタートだが

林道のような道を下ると中の茶屋を通過。山頂から14.5km、浅間神社まで4.5kmとのこと。ここからはアスファルトの一般道を走ることになる。既に足がゲームオーバー気味なので、このアスファルトはかな~りキく。途中で暗くなり、東富士五湖道路下を潜ってゴールの北口本宮富士浅間神社に着いたのは19時5分。山頂からここまで3時間47分……2時間台を狙ったのだが、無念。

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 ※中の茶屋から始まるずっと続く下り坂 

ところで浅間神社には煌々と明かりが灯っていて、何やら賑やかな雰囲気。人にモノをお尋ねすると、本日は能の奉納の日とか。紅白の幕の内側に入ると、神楽殿の周りに椅子が並べれられたり観覧席が造られており、結構な人。教えてくださった方に「よかったら見ていってください」と言われたので、ボロぞうきんのような姿に恐縮しつつ、端っこの後ろの方の席に座って観覧させていただいた。

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 ※皆様、浴衣などのお姿でご覧になっている中、私は絶対場違い。。。 

30分ほど拝見した後、徒歩で「富士山溶岩の湯 泉水」という健康ランドみたいなところに行って一風呂。常識にあらざる状態から脱して、さっぱりして富士吉田駅へ。お店の人にルートを尋ねたら、一つ目の信号を左折してずっと下った先で、5分ほどです、と言われたのだが、どうも車で5分ほど、という意味だったようで、、、歩いたら20~30分ほど、、、これも結構きつかった、、、

こんな感じでのトレーニングだったが、 これで9月の信越五岳など、完走出来るだろうか…… もう一度くらい富士山に行けるか調整したいものである。ちなみに今日はすこぶる元気だが、 強烈な日差しのせいが、首の後ろがヒリヒリする。唯一の後遺症である。