微細構造定数。。。 | しろグ

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前に物理学の読み物を読み耽っていたら出て来た言葉。

調べてみると、我々のいる宇宙を「今のような姿」にしている20個ほどの基礎物理定数のうちの1つと言われるものらしい。他に基礎物理定数と呼ばれてるものに、万有引力定数G、プランク定数h、真空中の光速度c、アボガドロ定数、電子素量eなどがあり、そのどれかの数値が1%でも違っていたら、この宇宙は「今のような姿」でなかった可能性が極めて高く、銀河、星、地球のような惑星のみならず、宇宙そのものがなかったかも知れない、言われている数字。

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 ※これらはなかったことに。。。

その中でもこの難しい名前の謎めいた定数(他の定数も充分謎めいているが……)『微細構造定数』は一般にαという文字が当てられ、その数値はα=1/137.035996679(94)となるという。この定数は電磁相互作用の強さを決める比率で、 《光が原子に当たったとき、電子がどこの準位に移るか。電子の準位が移ったとき、 どういうエネルギーの光が出てくるか》などといったことを決定する(らしい)。

実は基礎物理定数というのは、どれもが極めて重要な数値にも関わらず、本当に“定数”なのか、、、つまり、時間的(昔も今も)、空間的(宇宙のどこもかしこも)に変化しないのか、 ということには決着がついていないそうな。 大統一理論やM理論(難しすぎて書き下すことが不可能。。。)においても、基礎物理定数が"定数"であることは予言ていないし、 ブレーン宇宙などの11次元の世界では変化することがありうる、と言われている(定数でないとしても変化の仕方が非常に小さいことは今までの観測・研究から分かってるとのこと)。

しかしながら、この微細構造定数については、“定数”だったとの証明がなされた。学者たちが100億年離れたクエーサーという強烈な天体18個を選び、その光を詳細に観測に観測したところ、時間的には100億年(空間的には100億光年)以上に亘り、 微細構造定数αは1,000万分の6未満の範囲内で定数だったのである。この結論は、クェーサーから出た光の、クェーサーと地球との間にある物質(原子)によって出来る吸収線を調べることから導き出された。 もし微細構造定数が定数でないならば、同じ元素の原子による吸収線間隔が距離(時間)によって変わっているはずだが、上記の精度で確認された、というわけである。

ちなみに「1,000万分の6以内の精度」というのは、単位をkmにしたとして、東京駅から1,000km先の種子島宇宙センターにボールを投げ、直径60cmのカゴに入れるという意味である。しかも、それを18回繰り返して全部カゴに入れるというのだから、並大抵の芸当ではない。

この微細構造定数は、他の研究から 1/180~1/85という範囲内でなくてはならず、そうでなければ陽子は恒星が出来るようになるずっと前に崩壊することになり、従って宇宙そのものがどのようなものになったか分からない、されている。今の1/137…という数値がなぜこの数値なのか、そもそもなぜ定数なのか、ということも分かっておらず、今後の研究から説明されていくだろう、としか言えないらしい。

また、この定数の単位だが、ない。
無次元の物理定数だというが、どういう意味なのかさっぱり分からない。

日曜日の雨の夜にこんなことを考え出すとロクなことがないので、寝ることにする。