いつも往来していたのに通り過ぎていたお店

場所は、JR千葉駅構内、東口改札口付近カレーショップ『M’S KITCHEN』

「あんまり外食にお金を掛けられる状況ではないぞ…」と思いつつ。

夕暮れ時の「電車の時間待ち調整もしなけりゃ…」


その日に限って、店頭の緑のカラーリングと、『千葉県産の食』という打ち出し広告が私の気持ちを揺り動かして、思わず足を運んでいた。


店頭のメニューサンプルを覗き込んでいたのも久しぶりの衝動だった。

多分その日の気分は、何故か…『千葉(ちば)』という地域ナショナリズムに心奮わされていたのかもしれない。


そうそう『ち~ば君カレー(千葉カレー)』のメニューサンプルの可愛い『ち~ば君』のこんもりしたお腹の山が興味をそそり、赤いルーは『ち~ば君』の赤い色をイメージ化…だというのも、「千葉のどこの野菜を使ったのかな…」と、そそった。

極めつけは、隣に並んでいた『千倉町和田浦漁港のくじら』という文字が、今回の大インパクトとなった。

「へぇ~っ、くじらかぁ~。珍しい…懐かしいィ~。」

気分は決まった。

衝動による消費行為はこんなものかもしれない…と改めて認識した。


店に入ってみると、若干照明が暗いかな…と思いながら、券売機でチケットを購入するシステム。

「まっ、これもこれで良いかぁ~。駅構内の立ち寄りどころなのだし…」

と思いながら券売機の前に立って、まず目を引いたのは、なんと…時間的にも喉が渇いた夕刻時、

「やばい。」と思いつつ、やっぱり目を引きつけられてしまったのは、『150円ビール』。

「このネーミングはニクイ。」値段につられて購入してしまった、この『150円ビール』は、思いもかけない期待を外す、大感動ものであった

迂闊なことに、カレーの値段が700円でおつりが来たか、800円でおつりが来たかを失念するほど、ともかく嬉しかったので、記憶に無い。

まさか…『150円ビール』で酔っ払ったので、記憶が喪失したのか…


楕円形のカウンターテーブルに回転式の椅子。

ちょこんと座ると、ちょっとした、ウエスタン気分のショットバー的イメージを彷彿させる。

座って何気に眺めたカウンターの縁に、赤いプレートに書かれた『生活応援』の四字熟語メニュー。その中に『サービスサラダ100円』。

そうだ。「野菜も摂らにぁ~あかんど…」というコマーシャルが脳裏に浮かんだ。

「100円だから良いか。」と思いつつ、券売機に向かおうとする行動を認識していた、カウンター内に居た女性スタッフがスカサズ、「こちらで現金でも大丈夫ですよ。」と機転の利く接遇態度。「Good!」と感激。

(ちゃんと彼女は後で(私の食事中)券売機でチケット購入処理を遂行していた。)


さてさて次の感動のステージは、カレーを待っている間に登場した、『150円ビール』。なんと、所謂、『グラスビール』サイズ

もっと少量を勝手にイメージしていた私にとっては、このサイズでこの値段の仕掛けに、ぐぅ~っと喉が啼いた。


こういう心憎さの仕掛けは、結構嬉しい。


「それじゃぁ、メインで登場する『くじらカレー』は期待できるかな…」


白い斜め深入りの楕円形に盛られた『くじらカレー』は、くじらの肉を煮込んだルーと鮮やかな緑のベビーリーフほんとにちっちゃなミニトマトを添え物にして登場。

ベビーリーフはお皿に貼りついているが、さすがにどんなにちっちゃなミニトマトでも固形物。やっぱり重力には逆らえないので、お皿の側面を伝って転がって来る

だから思わずカレーのルーと絡まり、スプーンの中に踊りこんだ状態で口に放り込まれて来る。

液体ルーだが、固形物が潜入しているので噛み締めている

「今まで気がつかなかった。このトマトの酸味とカレーが合うなんて…。」

「このちっちゃな大きさが丁度良いのかもしれないな。」


カレーのルーに沁み込んでいる『くじら臭さ』は、子どもの頃、牛肉が一般家庭では手に入らなかった頃、肉としては身近な存在だったこと、給食で登場していた『鯨カツ』を懐かしく思い出させた


思いは地球を廻る


鯨の肉を食する文化を持つ、わが日本の食文化

髭の先から尻尾の尾の身まで食べつくし、活用する食文化。

イヌイットがアザラシを食するのと同じ文化意識をもつ日本の食文化。


必要な部位だけ取り抜いて、あとは無残な廃棄物と化してしまう食文化に比べたら、どちらが残酷なんだ

鯨は頭が良いから食べては駄目で、何故、牛だったら許されるのか?

馬鹿だと称される牛は食べても良いのか?

毛皮を取るために乱獲している文化とは、明らかに異質だ。


捕獲量の適正化という問題は、貪欲な人類にとっては重要な問題だ。


しかし、食文化に対する全面的な否定をも辞さない根底に、優劣という思想が潜在しているとなると、所謂、西洋的食文化との違いを主張していくことの困難性が歯がゆい。

<食べつくす>という食文化の価値と評価の見直しが地球規模でなされないと…


あっ…千葉に戻らなきゃ。


今回の『M’S KITCHEN』は、千葉のお弁当事業者の万葉軒さんの系列ショップだ。

万葉軒さんとは、以前コーディネートしたイベントの時にお世話になっていた。

その関係ショップだったとは…


私の空腹による衝動が、ステキな出逢いを繋げてくれた

今回食べなかった『ち~ば君』のお腹のお肉は、なんと先回紹介した、サンライズファームさんの100%ポークを使っているという。


頑張っている地産地消(千産千消)を応援できたこと、ステキな出逢いで空腹が満たされ、時間調整が出来たこと。


この満腹感の御裾分け!