昨年3月、廃業を発表した西陣。その後、西陣労働組合が理由なき廃業は撤回せよとプンプン。このバトルの情報はそこまで多くはないですが、東京民報によると、後に親会社であるソフィアが吸収合併、12月20日には依願退職に応じない者を解雇するとの通知を送付。と、またしても労働組合がブチキレ。同日、東京都労働委員会の斡旋により和解で解決。和解がどんな内容か分かりませんし、ある情報では西陣本社前でニコニコしてガツポーズしている人に西陣の社員はいないとのことですので、一体西陣は何と戦っていたのか。和解で西側はいくら払ったのか、など、気になるところですが、これで一応、西陣V労働組合の戦いは終結した、と言ってもいいのかもしれません。

 

 

 西陣は桐生三大メーカーと呼ばれていた超老舗遊技機メーカー、1960年に遊技開発はソフィア、販売は西陣という布陣で、CR花満開などの大ヒット機種もありましたが、最近はヒット機種がなく廃業を選んだわけですが、そもそも西陣は販売会社。遊技機の修理、メンテナンスなどはソフィア。島設備の補給部品などはエース電研が行うことで、今も会社としては存続しています。

 

 P-worldを見ると、2024年5月現在でも、ももキュンの甘デジは974店舗に設置されているなど、西陣ブランドの機種は今も遊技することができます。ただ、西陣の廃業に伴い、ソフィアも遊技機の開発、製造からは撤退。ホールには西陣の機種はありますが、今後、モンキーターンやモモキュン、13日の金曜日の続編が出ることはありません。もしかしたら、他のメーカーが版権を取得し、出ることがあるかもしれませんが、ソフィアは開発からは完全に撤退。

 

 ですが先日、円谷フィールズホールディングスがソフィアを買収。取得価格は31億6200円とのこと。これにより西陣の機種が復活、と言いたいところですが、ソフィアは遊技機開発を撤退しており、2014年の従業員数は175名いましたが、2023年7月の社員数は27名。先ほどの労働組合との和解でさらに減っているかもしれません。こちらは遊技機のメンテナンスなどの人員とも予想されるので、開発者が残っているかは謎。

 

 円谷フィールズホールディングスはグループ会社に七匠、スパイキーなどが既にある状態。また、株式の取得の理由として、

 

「CR花満開をはじめとして、ファンの心を掴む数々のヒット機を世に生み出し、遊技機業界の繁栄に多大な貢献を続けてきた企業」

 

と書かれており、ここだけ見ると西陣の機種が復活?という感じにも取れますが、

 

「今後、スマート遊戯機の導入が進み、島設備と遊技機の自由な空間設計が可能になる、島設備提供のトップ企業である、エース電研を含むソフィアグループとの協業は、大きなシナジー効果をもたらすと判断し、株式取得を決定しました」

 

と、フィールズ的にはエース電研があるから買収したという感じで、もしかしたら今後はと「島設備の抱き合わせ」という、最強の販売方法が発動されるかもしれません。あまり評判の良くないフィールズですので、エース電研狙いで買収し、これでパチンコ事業全てを掌握する悪の組織と思われるかもしれませんが、

 

「当社(フィールズ)は同社(ソフィア)から将来を見据えての協業に関する打診を受け、両者で最前策を見出すべく協議を続けた」

 

とあるので、遊技機事業を撤退し、労働組合もうるさい、どっかに買収してもらった方が?と、ソフィア側が思ったか分かりませんが、打診したのはソフィア側、フィールズが業界掌握のために買収したというわけではないと思います。

 

 とはいえ買収したとなれば、それをどう利益に変えていくかということで、利益のためなら抱き合わせも厭わない最強販社。遊技機と島設備の抱き合わせという悪魔の組み合わせを発動すると、今後のパチンコ業界はさらなる混沌と化すかもしれません。

 

 

 

 

にほんブログ村 パチンコブログへ にほんブログ村 パチンコブログ サラリーマンパチンカーへ