パチンコの歴史は長く、1930年に風俗営業第1号店の開店から今年で94年。1942~1946年までは禁止となってはいますが、それでも90年近くパチンカスを量産し続けています。パチンコの革命といえば「正村ゲージ」「フィーバー」「CR機」などがありますが、パチンコは常に規制との戦いで、1987年に日工組が設立され、業界内のルールが整備されてきています。

 

 規制と内規という言葉を聞いたことがあると思いますが、規制とは「遊技規則」を指すことが多く、要は「射幸心を抑えろ」がこの規則で、1時間や4時間での出率などが決められており、さらに出玉2/3に規制されたのもここ。そのため、パチンコでの10Rやスロットの払出なども遊技規則のため、ここが変更されるのは簡単ではありません。

 

 この遊技規則はあくまで「射幸心ガー」というだけで「どんなシステムならいいのか?」「何がダメなのか?」というのが技術上の企画の解釈基準で決められており、これはちょくちょく変更され規制が緩和されたなどは、この解釈基準の変更により遊技機組合が内規を決めて、遊技機のルールを決めている感じとなります。

 

 2022年に改正された技術上の規格解釈基準は調べればすぐに出てきますが、ややこしい内容で55ページもあり、遊タイムの発動回転数やCタイムの条件など、一部緩和とも言える内容となっていますが、コンプリート必須も追加されています。これを緩和かと言われれば微妙で「今よりも出るようになる」「勝ちやすくなる」というイメージですが、出率などは規則によってガチガチなので、要はゲーム性の幅が広がった程度と言えます。スロットでは有利区間G数の撤廃があったので、そういう点では緩和と言えると思いますが。

 

 この解釈基準の変更で新たなゲーム性が生まれるわけですが、最近はクソなシステムしかなく、中には「よくこれでいけると思ったな」というものもあります。ということで、今回はパチンコのしくじりシステムを紹介したいと思います。

 

パロット まずパチンコというよりスロットに分類されますが、パチンコの球でスロットが打てる「パロット」2005年にSANKYOから「CRP花月伝説R」が登場。2000年代前半はAT機の登場などスロットを全盛期で、スロット専門店なども増えてきていましたが、スロットのないパチンコ店は島設備などコストがかかるため、パチンコ島に設置できるパロットが誕生したわけですが、開発時期が遅すぎたせいか、時代は5号機時代に突入。ホールには4号機がまだ設置されていたのと、パチンコはMAX機時代ということもあり、4号機完全撤去の2007年頃には完全に姿を消しています。これが4号機で出ていたら結果は変わっていたかもしれません。

 

 

潜伏確変 次に紹介するのは潜伏確変。これは一斉を風靡したシステムなので、じりというわけではありませんが、今では見ることはないシステムとなっています。潜伏確変の元祖は、豊丸の「デラマイッタ」と言われていますが、潜伏確変といえばMAX機時代。初代花の慶次では確変確率80%ですが、10%で2R確変という潜伏状態に以降。また、20%の通常は確変後は時短がついてきますが、通常では出玉なし、時短なしのクソ当たり。つまり、初当たりの30%が出玉なしで、大当たり確率は1/399でしたが、出玉ありは実質1/500ぐらいと、とんでもないスペックとなっていました。とはいえ、初代慶次はMAX機を代表する名機で、当時はそんなことも気にせず打っていましたが、今では出玉なしの通常大当たりは暴動レベルと言えるでしょう。

 

 

 2009年にはアタッカー解放6秒以下は大当たりから除外、2010年には最大出玉の1/4以下は大当たりから除外と、すぐに変更されています。やりすぎて怒られたという意味ではしくじりと言えるかもしれません。この頃は朝一右打ランプを見て回る方も多くいました。

 

小当RUSH ちなみに2011年には豊丸から「アタックラウンドシステム」が登場。この名前は今では使うことはなくV確変やV‐STと呼ばれているもの。今のパチンコでは主流となっている神システム。そして2015年に登場した超確変。これは今でいう小当RUSHで、初搭載は西陣の「CR交響詩編エウレカセブン~真の約束の地~アモネVer.」有名どころではGANTZがヒットしましたが、最新の1/199のGANTZではロングSTになるなど、小当たりRUSH機は絶滅状態になっています。

 

 

 

設定付パチンコ 近年で1番のしくじりは2018年の「設定付」ではないでしょうか。P機初期に大量に出てきたクソシステム。当時は封入式は釘が触れずに、設定で調整するというプランがあったので、設定付が登場したとも言われていますが、結局釘が触れるため高設定でもクソ釘も可能。設定によってボーダーも異なっているため、回るけど低設定なら普通に負けます。

 

 過去には初代大工の源さんなどは設定付きで、CR機の中でも伝説となった機種もあり、設定付がクソというよりかは、シンプルにP機の規則がクソということ。釘が触れたからというのもありますが、ヘソ釘のない設定付きでは、1991年にミズホから登場した「パチコンGIGA」があり、こちらは全くヒットをしていません。今でもPB機でたまに設定付きは出ますが、今後設定付が覇権を取ることはないでしょう。

 

遊タイム ハイエナで稼いだ人からすれば復活して欲しいシステムでしょうが、最近はたまに甘デジで搭載しているぐらいで、メインの319では壊滅となっています。ハイエナだけでなく、とりあえず上限の金額があるから好きだったという方も多いでしょうが、逆に遊タイム手前の通常大当たりや、ある程度回すとやめられなくなるなど、遊タイムは打たない人も多くいたと思います。また、遊タイムがあるから回らないというのもありましたが、今のホールを見ると遊タイムがなくてもクソ釘なので、回らない問題はそこまで影響はないかもしれません。

 

 ホールとしてもハイエナ対策が面倒、夜からの稼働が落ちるなど、遊タイムはなくなっていった感じでしょう。2023年に遊タイムの発動回転数が確率分母の1.5~3倍に変更されましたが、食いついたのは豊丸ぐらい。

 

 

Cタイム 2023年にスマパチの特別仕様として登場したCタイム。RUSH終了後にRUHSの引き戻しチャンスがあるという、とんでもないシステムですが、引き戻し確率が20%以下という制限があり、そもそも引ける気がしないCタイムが搭載されたことにより、基本スペックは319なのに、大当たり確率が349になったため、確率が重くなっただけのゴミとなっています。

 

 一応、RAMクリアで朝一Cタイムチャンスも可能でしたが、そんなことをするホールはなく、スマパチでCタイム搭載機は7機種と半分以下。「SAO」はCタイムで時短付与ということで、一応Cタイム搭載機のヒットはありますが、SAOは319のエヴスペックなので、これが349だったらヒットはなかったかもしれません。

 

 

 以上がしくじりシステムですが、今月より新たなシステム「ラッキートリガー」が導入されています。果たして大ヒットシステムとなるのか、しくじりシステムになるのか、今後の評価に注目したいところです。

 

 

 

 

にほんブログ村 パチンコブログへ にほんブログ村 パチンコブログ サラリーマンパチンカーへ