京都にある南禅寺へ行く途中に、「ねじりまんぽ」で有名な蹴上トンネルがある。
「ねじりまんぽ」の中では、最も有名で状態が良いものでないだろうか。
とにかく、「ねじりまんぽ」マニアの中ではご本尊みたいなもかもしれん。
また、「ねじりまんぽ」の上部は、琵琶湖疏水で有名なインクラインである。要は、そのインクラインを横断するためにできた、トンネルである。
ここらあたりは、絶好の観光地なので普段はとても人が多い。特に桜の季節は黒山の人だかり状態で写真を撮ろうにも人の頭しか写らないという場所だ。そこで、桜が咲く少し前を狙ってみた。
作戦成功ですね。ワンチャンスを待てば、他人が写らない写真を撮影できたぞ。
地下鉄「蹴上」を降りてすぐに、お目当ての「ねじりまんぽ」はある。
 
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ここも見事に、壁から上の天井部分が芸術的に捩じられている。
 
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ねじりまんぽを見に行こう(南禅寺・蹴上トンネル)
 
しかし、もうひとつ”ねじりまんぼ”の理屈がよくわからない。
 
そこで、図解で考えてみた。
 
通常のレンガトンネルは、アーチアクションで成り立っている。
 
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ちなみに、アーチアクションを写真で示すとこんなかんじ。
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しかし、トンネル方向と接する道路の向きが異なると、その端部でアーチ構造が成り立たなくなる。
下記の1-1断面図では、アーチアクションが成立するが、2-2断面図では、アーチを支える部分が欠如する。
 
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そこで、アーチアクションを成立させる為に、レンガをねじるわけだ。
 
ねじりまんぽを見に行こう(南禅寺・蹴上トンネル)
 
まあ、あくまでトンネルの専門家でないので想像ですが。
それにしても、明治時代にこれらを考えて、作った人は素晴らしい!
すばらしき、”ねじりまんぽ”である。
by Taro Wariishi