堀井新太、大久保祥太郎が出演する舞台「巴御前 女武者伝説」のゲネプロを拝見してきた。



平安末期、源氏と平家の争いの最中、戦の最前線に突如として現れた、女性自衛官。



ある事故をきっかけに、現代から平安の世へとタイムスリップしてきたというのが、物語の始まりだ。



詳しいことは、ネタバレになるので……



というのは、自分にとって都合のよい文句であり。



詳しいことを喋るほどの、歴史の知識がないというのが、本音でもあったりする。



そろそろ勉強しなくてはという、自分に対する強迫観念のようなものを感じてしまうのは、今に始まったことではないが……



今ここで反省することでもないので、そんな事は無視をする。



とは言え、歴史に強い弱いはあまり重要ではない気もする。



物語は、歴史上の出来事の中に、現代人が迷い込んだという、SF要素のあるもの。



日本史に詳しくなくても、充分楽しめるので、そこは安心して頂きたい。



見所としては、平安時代に迷い込んだ黒木メイサさん演じる女性自衛官「清水朝陽」が、歴史上に実在する人物「巴御前」として存在してしまう、ことの成り行き。



そして、宿命を背負った清水朝陽の巴御前としての、それからの生き様。



熱のこもった様が、それこそ時代に存在しない異形の姿に見えたりもする。



黒木メイサさんの、座長としての意気込みをも感じさせる、熱を肌で感じられる舞台だ。



ベテランから若手まで、幅広いキャストが作り出す舞台上の空気が、妙にリアルな当時の雰囲気を想像させてくれたりもする。



迫力のある太刀回りやアクションは、当然のように必見。



見所満載だ。



是非とも、細かいところまで見逃さないようにして頂きたい。



最後に、可愛い後輩である、堀井新太と大久保祥太郎だが……



何か、今までにない魅力をまとっていたように思う。



いや、舞台上の彼らは実際にそのように見えていた。



新太は源義経という大役を、自分らしくしっかりと演じていたし、大久保はベテランのような演技歴を感じさせる存在感で、難役を見事に演じていた。



たいしたものだと思う。



これから劇場に足を運ぶ皆さんの前に立ち、更なる自身と誇りを得ていけば、まだまだ魅力が増すだろう。



若いヤツらの成長は、とにかく早い。



明日からの彼らの本気モードに、是非とも期待してほしい。



「巴御前 女武者伝説」は、明治座で8月25日まで。



素晴らしい千秋楽になるよう、皆さん応援してください。



後輩の立派な成長……



素敵なプレゼントだ。


photo:01