都立中学に通う娘の勉強も見ていますが、講師として大学生の勉強も見ています。
大学生を見ていて「そんなに考えるのが苦手?」と感じることがあります。
「○○について考えてみて」
というと、ものの5分と経たずに周囲と話し出したり、目がさまよい始めたりします。
(大学によるのかも知れませんが)
私の年代だと、大学生は「考えるのが仕事」だと思ってましたから、かなり驚く現象です。
中学受験を思い返してみると「覚えたことを応用する」のが私立中学の一般的な問題です。
その延長で考えれば、大学生も「覚えたことを応用する」ことしかできないのも不思議ではないのかも知れません。
考えるといっても、実際は解法の組み合わせを考えるのであって、自分で解法なり解答なりを導き出すのではありません。
共通テストの出題傾向が変わってきたのは、覚えた解法の再現力ではなく中学受験における適性検査のように「問題の解き方を考える」思考力が重視されてきているからでしょう。
今の子供はゲームをクリアするのも「早くクリアする」のが子供にとって重要なので、すぐに攻略マニュアルに手を出します。
そこで鍛えられるのは「試行錯誤するプロセス」や「考える力」ではなく「答えを素早く見つける要領」と「他人より早く答える反射神経」です。
高学歴と言われる人たちが「素早く答える」能力しか発揮できないとしたら、答えの用意されていない実社会で人に役立つ物や仕組みを作れないことは明らかです。
マイナカードで信じられないミスが起きるのも当然の帰結でしょう。
それこそ子供の教育にも答えはありませんが、答えを見つけるプロセスの重要性を一緒に考える努力は続けていきたいと考えています。
というわけで、終わったばかりの中間テストの化学の問題に自ら取り組み、四苦八苦している週末です
娘の中学受験で四苦八苦したパパのmy Pick