池袋でマチネでラフへストを観たあとに渋谷に行ってPARCO劇場でオーランドを観る。

<あらすじ>

 16世紀イングランドに生まれたオーランドは、エリザベス女王やあらゆる女性を魅了する美貌の持ち主。貴族でありながら、樫の木の下で気ままに夢を見て、詩を書くことを好む青年である。 

ある日、恋に落ちたロシア大使の姪・サーシャからは手ひどい裏切りにあい、傷心から詩の手ほどきを受けようと招いた詩人のニックには自信作を酷評される。ルーマニアの皇女・ハリエットからは激しいアプローチを受け、それに辟易したオーランドは逃げるように外交官としてトルコに渡る。

忙しい政務の中で、オーランドの心はバルコニーから見える、身分も肩書きもない自分自身として生きるジプシーの暮らしの中にあった。

ある晩、外交官としての功績をたたえられた祝いの宴の後、オーランドは昏睡状態に陥る。暴動の中も眠り続け、7日目に目を覚ますと、女性の身体になっていることに気付く。

今まで男性として生きてきた自分と、女性の身体を持ち女性として扱われる自分、そのギャップに戸惑いながらも、オーランドは今まで捉え損ねていた世界がよりはっきりと見えるようになったと感じていた。

16世紀から20世紀まで、時代を超えて、たくさんの人との出会い、別れを通じて、生き方を探し続け、詩に紡いできたオーランド。最後に見つけた真実の「わたし」の姿とは・・・。

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とにかく宮沢りえの一人芝居に男優4人が彩りを添えている、という舞台でした。宮沢りえは素晴らしかった。

前半は男としてナイトのような格好で、後半は女性になってワンピース姿で、凜としたよく通る声で膨大な量の台詞をこなしていました。

これとKERA MAPとで今年は何か女優賞獲るのじゃないかな

 

男優陣4人はあるときはコロスとして群読をしたり、エリザベス女王やルーマニア皇女、娼婦のような女役も毒々しい装いで演じたりするし、それが笑いを取っているんだけど、オーランドは「トランスジェンダー」では無いけど何となくそんな扱いの台詞もあったし、時代を超えて生きているオーランド、原作では発表された1928年で幕を閉じるらしいのが、今回は最後映像でスクリーンに映し出されるのは、ウクライナやパレスチナの戦禍の場面だったりと更に時代を超えて今に繋がっているようにしている。最後の場面で瓦礫の中から赤ん坊(のぬいぐるみ)を拾い上げて抱きしめて去って行くオルランド。。ちょっと力技だった気もするな。

 

男優陣で、河内大和は男時代のオーランドにセクハラしまくりのエリザベス女王がいかにもな不気味感で、「バナナが欲しい」とスカートの裾をたくし上げてオーランドに尻を突き出したり、「チョコが食べたい」とオーランドの股間にむしゃぶりついたり、まあ笑いも起きてはいたんだけど若い美青年にセクハラしまくりの女王様でした。

ウェンツ瑛士、山崎一、谷田歩も、いろんな役を早変わりで楽しそうに演じてましたが。

 

2017年にも別のプロジェクトでやったらしいのだけど観比べてみたかったな