昨日、井上尚弥 vs ノニト・ドネアの2年振りの続編、ドラマ・イン・サイタマ2が行われました。
結果は御存知の通り、1R終了間際に井上のストレートがドネアのテンプルにヒットし、ダウンを奪い、2Rも脳震盪状態が続いていたのか、腰が落ちたり、足元がふらついたりするドネアから再度ダウンを奪い、そのままレフリーが試合を止め、2R TKOで井上が完勝しました。
ドネアのダメージは大きそうでしたから、1度目のダウンで締めたのはレフリーのファインプレーだったと思います。
試合後のインタビューでは、ドネアは出て来るから、そこをカウンターで迎撃する一択だと思っていたと語っていました。
更に、当日ドネアが体重をそれほど戻していなかった事から、スピード勝負に出て来るつもりか、とも言っていました。
体重を戻していないという事はスピードはあってもスタミナは無いはずなので、早いラウンドで決着を付けるべく出て来るはずですから、井上の想像が裏付けられたとも言えます。
解説の村田は、ドネアは様子を見ると思っていたと言っていましたから、ボクシングIQでも村田を遥かに凌駕している事が分かりました。
という試合だったのですが、10数日後には、これまた注目の試合、THE MATCH 那須川天心 vs 武尊 が予定されています。
この試合については、フジテレビが地上波放送を断念した事が物議を醸しています。
ネットでは、金銭問題では無く、主催者側の榊原が反社と交友関係があった事が断念の理由という事になっているようです。
対して、那須川天心などは「お金の問題」と言っていて、ネット民からは「金の問題では無く、コンプラの問題である事も分からないのか」と叩かれています、
果して本当にそうなのでしょうか?
もし、コンプライアンスの問題でフジテレビが主催者と契約出来ないのであれば、PPVで配信予定のAbemaもまたコンプライアンスの問題を抱える事になります。
Abemaはサイバーエージェント、テレビ朝日、電通、博報堂などが出資して作った会社ですから、Abemaの問題は取りも直さず出資企業の問題になります。フジテレビより大幅にコンプライアンスが緩いなんて事は無いでしょう。
地上波では流せないコンテンツでもネット配信なら流せるという話では無いのです。コンプライアンスの問題なのですから。
コンプラ問題単独説を唱える人はこの点を完全に見落としています。
そして、PPVで配信するコンテンツを地上波で無料で流すという事の不自然さを感じない人も多過ぎです。
地上波で放送されるコンテンツを誰がお金を払って見るのでしょう?
売れそうもないものを高いお金を払って仕入れる人がいるでしょうか?
地上波で放送する前提だったとすれば、Abemaの放映権料は高くないのでしょうから、フジテレビには吹っ掛けるでしょう。
とすると、フジテレビとしては、放映権料は高過ぎるし、(一部はPPVに流れるから)それに見合った数字は取れそうに無い上に、コンプライアンス的にも問題が有りそうだから、今回は契約しない、という判断になったのだと思います。
大体、理由が1つだけなんて、そんなシンプルな話な訳無いでしょう。
それを、メディア経由の情報しか知らない人間が、それより遥かに情報が入ってるはずの那須川の意見を頭ごなしに否定するとは、どれだけ考えが浅いんだ?という気がします。
結局のところ、自分の利益しか考えずにPRIDEを潰した人間が今また日本の格闘技を潰そうとしているという事なのだと思います。