うちの母親は難聴です。
病院に行って正式な診断を受けた訳ではないので、正確には「恐らく難聴」とか「難聴と思われる」という感じですが。
診察を受けていないのは病院に行きたがらない為で、行かない理由は「何年か前に腰が痛くてどこそこの病院に行ったけど、全然ダメだったから、病院に行っても意味がない」という屁理屈です。
今回は違う症状なのだから、と言っても、聞き耳無しです。
家族が言うには、行ったのは全く別の病院らしいのですが。
という訳で、当然補聴器の類も装着していません。
家族が普通の音量で話している会話やTVの内容はほとんどきちんと聞き取れていないようで、気になる事は、他の人が教えたり、大きな声で言い直すのが当然という態度で「何だって？」、「聞こえない！」と言ってきます。
多少は申し訳なさそうにしてくれれば良いのですが、そんな事は微塵も思っていないようなところに腹が立つので、補聴器を買いなさい、と言うのですが、それを言うと、得意技の聞こえない振りで無視されます。
母親が話す声が特に大きい訳では無いので、きちんと聞こえているが、一度聞いただけでは内容を理解出来ないため、何度も聞き直している、という可能性も無きにしもあらずです。
たかが難聴と侮ってはいけのせん。
認知症の原因として、飲酒、喫煙、肥満etcを差し置いて堂々のトップに君臨しているのが難聴なのです。
耳が聞こえにくくなり、周囲の会話が認識出来なくなり、疎外感が強まり、やがては認知症に至る、という事のようです。
耳が悪くなっているのに、持っているのに付けない人も含まれると思いますが、補聴器などを付けたがらない人は8割以上に上るらしいので、要注意です。
聞き返すのが恥ずかしいとか耳が聞こえにくくなっている事を知られたくないとか、大きな声で話してくれない周囲が悪いと思うような、プライドが高いとか他人に責任転嫁しがちな人は認知症になりやすい性格と言われていますから、更に要注意です。
うちの母親は自分の方が医者より当てになると思っている訳で、難聴かどうか別として性格的にはなりやすさ満点です。
皆さんも耳が聞こえにくくなったと思ったら、恥ずかしがらずに周囲に相談し、煩わしいと思っても補聴器を付けましょう。
それが認知症になるのを防いでくれるかも知れません。