あるネットニュースで、若い女性が恋人と蕎麦屋に行き、彼がそば湯を飲んだ事についてSNSで、
・めんのゆで汁を飲むなんて信じられない
・そば湯だからいいって、そういう問題じゃない
・そんな人初めて見た
と書き込んだのが話題になったという記事があった。
2番目からすると、彼は当然そば湯を知っている前提で説明したのだろう。そして、最後の「初めて見た」からすると、"そば湯"は知っているが、飲もうと思ったことは無いとか好きじゃないとかでは無く、"そば湯"の存在そのものを知らなかったらしい。
確かにかん水の溶け出たラーメンのゆで汁を飲もうとは思わないし、小麦粉しか溶け出ていないうどんのゆで汁を飲もうとも思わない。
好き嫌いまでとやかく言うつもりは無いが、そばのゆで汁だけが昔から飲まれて来たのには、風味だけでなく栄養的な意味もあっての事。
それも知らずに・・・
東京で言うと「富士そば」のような立ち食いそば屋でも無い限り、そば湯は出てくるのでは無いかと思う。
(富士そばでも出していたらこめんなさい)
東京在住の頃、会社の近くに冷凍された十割そばの塊をカットしゆでるといったかなり自動化された十割そばの店があったが、そこですらポットに入れてそば湯が提供されていた。
平均的な観察力であれば、そば屋に行って注文してから食べ終わるまでの間に周囲の客がそば湯を飲んでる姿に気付くだろうから、知らないという事は、立ち食いそば屋くらいしか行った事が無いという事のような気がする。
ちなみに、そのニュースのアンケートによると”そば湯”そのものを知らない人は約2.4%。
それって掛け算が出来ない人の率といったレベルのような。
97.6%の人が知っている事を知らないのに、当たり前のような顔されてもね。
今はSNSで簡単に呟けてしまうけど、デジタルネイティブの人達は、呟いたりするのは得意な割に、きちんと調べるのは苦手というかそもそも調べようとしない印象がある。
呟く前に、彼に「そば湯だから」と言われた時点で、自分の常識を疑い、"そば湯"と検索していれば、自分の無知や非常識を世間に晒さずにすんだのに、ね。