先日組み上げたi7-8700KのPCですが、しばらく定格というかマザーボードのDefault Settingで使用していたのですが、ちょっとオーバークロックしてベンチマークを計測してみました。
i7-8700Kの仕様は、下のような感じです。
コアの数:6
スレッド数:12
プロセッサー・ベース動作周波数:3.70 GHz
ターボ・ブースト利用時の最大周波数:4.70 GHz
ターボ・ブースト利用時の最大周波数(全コア):4.30 GHz
キャッシュ:12 MB SmartCache
TDP:95 W
Speed Step Technologyを有効にすると、負荷が軽い時は800MHzまで周波数が落ちます。
今回はUEFI設定で全コア5GHz固定にします。
プリセットされたOC Settingもありますが、5GHzを選択すると、Cache Ratioが37、CPU Voltageが1.5Vとなるため、マニュアルで設定しています。
既に全コア5GHz固定にしているにも関らず、Target CPU周波数が2GHzと表示されています・・・
一般的には「CPU Ratio」を「All Core」に設定する方が多いと思いますが、この時設定している倍率は「Per Core」で設定する「Max Ratio」に相当するもので、5GHzで設定していてもタスクマネージャのパフォーマンスで動作周波数を確認すると実際には平均4.5GHzとか4.7GHzで動作している事が分かります。
ちなみに「All Core」で5GHzに設定した時、
CINEBENCH R15 CPU 1625
CINEBENCH R15 CPU (Single Core) 215
でした。
今回は全コア5GHz固定にしますので、「CPU Ratio」を「Specific Per Core」にしコア毎に固定倍率を入力していきます。
「CPU Cache Ratio」は47倍としています。
Cacheの方が耐性が低いようで、CPUと等速で重い処理を長時間安定動作させるには、もう少し設定を詰めないといけなさそうなので暫定措置ですが、20年前に登場したPentium IIではL2 CacheはCPUの1/2のクロックで固定でしたから、CPUの90%超のクロックであれば十分でしょう。
CPU電圧はUEFI上は0.005V刻みで設定できるのですが、実際の電圧は下のように、1.232Vの次は1.248V、次が1.264Vと0.016V刻みになってしまうようです。
i7-7700Kからコアが増えている分、若干高めな電圧が必要なようです。
CINEBENCHくらいであれば1.232Vでも余裕なのですが、エンコードを何本か同時に走らせていたら1時間くらいでBlue Screenになったので、安全を見て1.264Vにしています。
同じエラーコードは何もしていない時にも1度だけ出たので、電圧の問題では無かった可能性もありますが。
この設定で1時間近く掛かるエンコードを2本に走らせて問題無いことを確認しています。
エンコード時の最大消費電力は下記のPowers-Packageで140W超でした。(1.5Vなんて掛けてたら、何Wになるのでしょう!)
Webを閲覧したりといった一般的な利用の負荷程度あれば大体30W前後のようです。
この設定でのCINEBENCH R15のスコアは下記の通りです。
「All Core」設定時、1625だったスコアが1634に伸びています。
「All Core」設定では全コアが5GHzで動く訳ではないという事がこの差から分かるように思います。
Single Coreが215から216に伸びているのは誤差でしょうか。
設定可能なCPU電圧の刻みと実駆動電圧に3倍の差があるのは、ちょっと不満です。
プリセットのOCプロファイルの電圧を盛り過ぎなのも印象が悪いです。
実は、Default Setting時のCPU電圧は1.35V前後でした。
これがIntelのDefaultなのかASRock独自のDefaultなのか良く分からないのですが、動かすために電圧を盛るというのは技術力の無さを力ずくで誤魔化している印象が強いですね。
このZ370 Taichiが個人的に初のASRockマザーボードですが、最初のメモリースロットの初期不良もあり、ASRockに対する信頼度はかなり薄れています。