帰国前にクラブでお別れパーティーを開いて頂きました。Camberley Judo Clubを一言で表すと家族です。こんなにも笑顔があって暖かく、愛が溢れているクラブとイギリスで出会えると私は思ってもみませんでした。





4月13日をもって無事に2年間の研修期間を終えることができました。

最初の1年間はWalesで語学学校に通い、英語の基礎を学び、柔道連盟で柔道の位置付けやイギリスの習慣、文化を知りました。そこでDarren Warnerという人格者に出会い、Mark Earleから指導について学び、たくさんの友達と出会いました。






2年目は拠点を移し、Camberleyで柔道クラブに通い、午前中から柔道に触れることでより細く指導に打ち込めました。またクラブはどうやって経営していくのかも学びました。

そこで私が尊敬するLuke Prestonという人に出会い、共に時間を共有する中で一人の人間として、指導者とは?ということを身をもって実感し、学ぶことができました。私達家族のイギリスのママ、Carlyには愛が溢れていました。LukeとCarlyの醸し出す愛はクラブに伝染し、みんなで助け合いながら同じ目標に向かって歩んでいる、そんなところでした。




どちらか片方が欠けていたら、この充実した研修期間は成り立たなかったと私は思っています。本当に充実した期間となりました。もちろんこの機会を作ってくださったMike Callanや、JOCの皆様にも感謝の気持ちでいっぱいです。





 

今後はこの研修で経験をしたことを必ず活かしていきたいと考えています。私は全日本のコーチもさせて頂いておりますので、パリオリンピックに向けてすぐに選手とコーチとコミュ二ケーションを取り、少しでもサポートができるよう精進していきます。また私自身が考えていることは、所属の選手の強化、育成とコーチの改革、組織の強化です。私はパーク24株式会社で柔道部のヘッドコーチをしていますが、弊社には日本の柔道界を担う選手がたくさんいます。所属の強化を図ることは、日本の強化に直結すると考えていますので、まずは足元からと考えています。



それとより思い知らされたことがあります。やはりヨーロッパの選手のポテンシャルはすごいです。身体能力が日本人とはまるで違います。考え方も違えば、取り組み方も違います。日本人が世界で勝っていくには、やはり細かい練習を毎日積み上げていくしかありません。ですが今の外国人選手も練習の質が上がり、勝てなくなってきているのも現状です。そこで感じたのが日本人は練習が一番といい、実践練習ばかりに頼っているということです。日本にもポテンシャルの高い選手はたくさんいます。でも細かい部分を詰め切ることができず、同じ失敗を繰り返し、勝ちきれない選手を私は何人も知っています。試合後に自分の試合映像を繰り返し観て、反省、課題を明確にし、次の試合に活かす。

海外の選手はコーチと選手の距離が近く、想定、反省、復習を必ずしています。課題が明確になるため、同じ失敗を繰り返しにくくなります。

課題を明確にした上でその部分の改善に取り組む。練習量、質ももちろん大切ですが、やる目的、改善する課題を明確にし、それを選手とコーチで再認識し、練習に取り組むということができたらもっと強い、隙のない選手を育成できるのではないかと考えています。

もちろんこれは私が感じたこと思ったことなので、様々な方からお話を聞きながら指導者として、人として成長していけたらと思います。




世界から日本をみることによって様々なことを感じることができました。この経験を自信に変え、自分から意欲的に行動し、心のある指導者になっていきたいです。

そして「渡英して海老沼は変わった!進化した!」と言ってもらえるよう、今後も歩んでいきます。


一応、研修の記しとして、このブログを始めさせて頂いたので、毎月記すという目標は達成できたかなと思います。

今後も何か機会があれば記させて頂きます。ご覧頂き、誠にありがとうございました。


*私のPCです。誇りを胸に!