休みのあとに興奮してしまうのはなぜ?
― 発達障害の子が「変化」に弱い理由 ―
「休み時間のあとに落ち着かない」「楽しいことが終わると切り替えられない」
発達障害のある子どもによく見られるこの姿は、わがままではなく脳の特性によるものだと文献で示されています。
切り替えが苦手なのは脳の働きの特性
ADHDやASDの子どもでは、実行機能(行動や感情を切り替える力)に弱さがあることが知られています
(Barkley, 1997)。
そのため、
楽しい活動 → 終了
という場面で脳に強い負荷がかかり、興奮や落ち着かなさが表れやすくなります。
「終わりが見えない」ことが不安につながる(ASD)
ASDの子どもは、見通しをもつことで安心できる特性があります。
DSM-5では、変化への抵抗やこだわりが特徴として示されています。
休み時間は終わりが曖昧なため、
不安や混乱が興奮として表れることがあります。
楽しい気持ちを落ち着かせるのが難しい
発達障害のある子どもは、感情調整が未熟で、
「楽しい」「嬉しい」といった気持ちも下げにくいことが報告されています
(Gross, 1998)。
そのため、興奮が次の活動まで続いてしまいます。
大切なのは環境を整えること
文献では、
予測可能な環境を整えることが、情緒の安定につながる
と示されています。
切り替えが苦手な姿は問題行動ではありません。
子どもの特性を理解し、無理のない関わりが安心につながります。
参考文献
- Barkley, R. A. (1997).
- American Psychiatric Association. (2013). DSM-5
- Gross, J. J. (1998)