舞台「MyWay」を応援してくれた

全ての方々に感謝の気持ちを込めて

各キャストを振り返るラスト2は

 

大阪西成は天下茶屋にある

今雅商店街(架空)にある

山田たばこ店で

おばあちゃんと生活しながら

歌って踊れる歌手を目指し

レッスンに通う

コテコテの関西弁女子

山田咲楽を演じた

高橋明日香さんです!

 

 
めちゃくちゃ虎ガールやな(笑)
最初の登場シーンから
貴士にどぎつい関西弁で
ツッコミを入れ
兄ちゃんが1万にするか千円にするか
悩んでてもこっちやと即座に
千円を指差す
これまた商人魂バリバリの
大阪の下町っ子(笑)
 
そやけど阪神タイガースのタオルに
兄ちゃんホワイトタイガーのシャツって
今時そんなコテコテのゴリゴリ兄妹
大阪にもおらへんわ(笑)
 
 
明日香は2014年の
舞台「手をつないでかえろうよ~シャングリラの向こうで」に
今井雅之さん演ずる真人(まこと)の
幼馴染みで妻になる
咲楽(さくら)役を演じました。
 
当初出演が発表されてた
麗子役の酒井法子さんが
降板する事になり
(本人のせいではなく当時所属してた事務所と今井さんとの問題なので
法子さんに一切問題はありませんでしたので誤解なされぬように)
 
急遽オーディションを
行う事になったんですが
そうなんです
咲楽役ではなく
のりちゃんが演ずる筈だった
麗子役のオーディションやったんです。
咲楽役は当初さとう珠緒さんで決まってました。
 
当時は降板騒動でワイドショーでも
賑わっておりましたから
ここでは具体的に言えませんが
聞いたら「えーまじっすか?」ってな
茶の間で普通に有名な女優から
アイドルまで結構な人が
オーディションを受けにきたそうです。
話題なりましたし
その時の今井さんの
ブログのアクセス数は
1日で1000万アクセスを
超えてたそうで(笑)
 
僕は今井さんと
しょっちゅう仕事終わりに
朝まで呑んでましたんで
その日も今井さんから電話があり
いつものように
「勝 〇〇に何時な!」の
電話かとおもいきや
いつになくテンションの高い口調で
「勝!すごいやつ見つけた!すぐに呑むぞ!」と(笑)
 
呑み屋でずっと話したのは
今日オーディションに来た顔ぶれの中で
今井さん的に断トツというか
圧倒的に内に秘めたる
エネルギーが強い子がおって
その子が地下アイドルグループに所属してて
その界隈では名が通ってましたが
当時僕や今井さんは全く知らなかった
高橋明日香でした。
 
 
 
ただ一つ困ったことがあるという
今井さんにどうしましたと尋ねると
 
「麗子役でオーディションしたのに
さとうとのバランス考えたら
麗子じゃなくて咲楽なんだよなぁ
けどさとうには咲楽役でって台本渡してあるし
んー勝 どう思う?」
 
「今井さんがそこまで惚れ込んだなら
珠緒ちゃんにいうて役変わってもらったら宜しいですやん?
僕もその強烈な生命エネルギー持った子
どんなんか気になりますわ」
 
「そうかやっぱそうだよな
ちょっとさとうに電話するわ」
 
とまぁ事の経緯は
実はこんなやり取りがあって
ここまでの会話は二人での内緒でしたが
もう時効なんで書いてみました(笑)
(因みに珠緒ちゃんは役の変更了承してくれまして最初は方言じゃなくなる事に喜んでました+ランニング肉練免除やったのは何かしら密約があったのではと囁かれてましたw)
 
ただ
そのエネルギーの出し方を
ちゃんと表現で上手くだせるように
稽古でみっちりやらないと
なんて話をする今井さんに
おいおいちょっと!
ウインズオブゴッドやないんですから
手つなでもがっつり肉練やりますのん?(汗笑)
 
いやぁウインズみたいにはやらんと
笑いながら言うてましたが
今井組経験者は
そんな甘い言葉は信じません(笑)
やっぱちょっと事前に
体動かしとこうと気合入れました。
 
 
 
 
初めて経験する今井組の稽古。
普通に走り
そして稽古場で二人一組になって
ガンガン拳立て(女子は拳でかくなると何かと弊害があるといけないので普通の腕立て)を
デカい声だしながらやる姿に
最初今井さんの足を必死で持ちながら
明日香泣いてたなぁ(笑)
あとで聞いたら
この後自分が同じ事をするんだと
思ったら恐ろしくて涙が勝手に出てたそうです(笑)
しかも役の関係性を早く強くする為とはいえ
ずっと今井さんとペア組まされてまして
体重差が30キロ以上ですよ。
今井さんの足を持ちあげ支えてるだけでも
えげつない負担やったやろうに
よう頑張った(笑)
 
男でも30キロ差の相手と組むのは
ほんまきついんです。
ほぼ毎回今井さんと組まされ
(その日誰とペアを組むのかは毎回今井さんが決めます)
ボロボロにされてた
リスさん(松本匠)や
映画「THE WINDS OF GOD」の
肉練で
ゆたさん(田中豊)が
ニコラスぺタスの相手した時は
終わった後マジきついって言うてたもんな(笑)
それが30キロ差ですから。
明日香40キロちょっとで
今井さん78キロぐらいあったから
実際はもっと厳しかったでしょう。
 
兎に角毎日泣きながら
肉練が終わった後は
全身から煙みたいな湯気を出して
ほぼほぼ気を失っておりました。
 
 
そして咲楽役は今井さん演ずる真人の
幼馴染の設定ですので
言葉が但馬弁なのですよ。
兵庫県は太平洋側と
山を越えて日本海側に近づくと
全然言葉が変わります。
 
例えば
福井県の嶺北嶺南とでは
全然言葉が違うみたいな。
分かり辛いか(笑)
 
「よう来たなぁ」
が京都やと
「よう来はったねぇ」
で但馬訛りやと
「よう来んしゃったねぇ」
ぐらい同じ関西地方でも
言葉が違います。
文章では伝わりにくいですな。
 
でも明日香は耳がええんでしょうね。
あとダンスもやってるから
リズム感もええんで
それもあると思うのですが
方言はめちゃすぐにマスターしてました。
 
 
ツアー途中今井さんの別仕事で
中断があって
残りのツアー開始前に
思い出し稽古というか
肉練から再開するのですが
その時いち早く
今井さんの体調の異変に
気が付いたのが明日香でした。

兄やん(僕の事ね)今井さんの体が
めっちゃ軽くなってるんですけど
身体 本当は調子悪いんじゃないですか?と。
その頃の今井さん年中腰痛いわ
言うててもがっつりトレーニングやって
朝まで呑んでましたから
その年はちょっと夏風邪が長引いてんねん
と言うてましたが
もう10年近く一緒に呑んでましたから
そうですか しつこい風邪ですね
ぐらいで今井さんに限ってまさかそこまではと
皆一様に思てませんでした。
がっつり今井さんの相手役やってた
明日香は誰よりも今井さんの体の不調が
深刻なんじゃないかと感じ取ってたんでしょうね。
 
結果は皆さんご存じの通りになってしまい
亡くなったあとのお別れの会の時か
病院でやったか
明日香に会った時に
手つなのラスト
真人の刑が執行されるシーンで
階段を上っていく真人の前に
亡くなった咲楽が現れ
手をつないで一緒に
上っていく場面での
今井さんの手のぬくもり感触が
まだしっかり残ってるんですっていうて
泣いてたな。
 
 
それから時は過ぎ
ウインズオブゴッド30周年で
今井さんへのオマージュ作品を
やろうと決めた時に
リスさんから
勝はどんなんやりたい?と聞かれ
実は前から温めてる企画がありまして
関西版寅さん的な
大阪の西成を舞台にした
人情喜劇をやりたいんですと。
それを今井さんと舞台で共演した
役者集めてやりたいんですわって
話をしながら
僕が昔に一度所属してた
事務所の社長とVシネで
やろうとして企画倒れになった
設定をリスさんにお話しました。
天下茶屋になったのは
じゃりン子チエの舞台設定と
同じにしたら
大阪に馴染みない人にも
イメージしやすい場所かなと
まぁチエちゃん観てない人には
分からないでしょうが(笑)
 
そういえば舞台の打ち上げで
なだぎさんじゃりン子チエのTシャツ
着てはったな(笑)
 
じゃぁ妹役誰をキャスティングするねん
と考えた時に
今井さんと明日香の事で
盛り上がった夜の光景が稲妻のように
パッと頭を過りましてね
なんか今井さんに言われてるような
そんな感覚でした。
 
もうそれからすぐに
明日香に電話しましたね。
先ず兄妹が主軸の話しやから
妹役決めないと話進まんでしょ。
 
当時も舞台で多忙だった
明日香でしたが
なんとかスケジュール縫えまして
出演オファーを快く引き受けてくれました。
 
 
同じ大阪でも北と南では
またちょっとイントネーションが微妙に違うんですが
兄妹役という事でその辺は徹底的に
みっちりやりました。
僕が咲楽の台詞を録音して
明日香は毎晩それを聴きながら
寝たんですが
数日経った時に明日香に異変が・・・。
暑い時期のランニング&肉練やったので
そのせいかと思って
 
「明日香なんや調子悪いんか?顔色悪いやんけ」
 
「なんかね 最近悪夢を見るようになって寝れなくて」
 
・・・俺のダミ声のせいやんけ(苦笑)
 
因みに去年上演した
舞台「マイウェイ~帰郷~瞼の母編」の時は
方言の台詞を
大鳥れいちゃんに吹き込んでもらったんですが
その期間はぐっすり安眠やったそうで(笑)
 
今回の再演は年齢設定も変わり
台詞も大幅に変わったり
新たに追加された箇所もあり
また僕の声で録音したら
夜ごと悪夢にうなされるんやろうなと
思いつつ
顔合わせ&本読みの日を迎えましたが
なんと新たな台詞の箇所を
なんの指導もしてないのに
ほぼ完璧やったんです!
 
リスさんからも
明日香ちゃん流石やね
僕から方言は何も言う事ないので
あとの細かいところは稽古場でと
一発でお墨付きをもらい
僕が新たに録音することは無くなり
悪夢を見なくてすんだんです!(笑)
 
高橋明日香恐るべし!
もの凄い危機回避能力!(笑)
 
 
舞台「My Way」の構想は
元々寅さんみたいに
色々なとこに旅にでたいってのと
男はつらいよと違うとこは
妹さくらが「とらや」みたいな場所に
ずっと居続けるのではなく
咲楽も色々なとこに旅に出ていきます。
歌手としてなのかそれとも別の形でか
兎に角兄妹色々なところに
行く予定です。
そして偶然タイミングよくあった先で
色々な出来事に巻き込まれていきます。
 
先に家を出て行ったお姉ちゃんも
気になりますね。
いつか出てきたとしたら
咲楽との再会はどうなるんでしょうね?
 
リスさんにも続きのストーリーを
お願いしたいですし
My Wayの山田兄妹で
続きを書いてみたいという
作家さんがいたら大歓迎です。
 
一応このシリーズ
明日香が嫌やいうまでは
やる予定です(笑)
神奈川県人やのに
僕の地元の幼馴染でさえ
明日香ちゃんの大阪弁完璧やと
言わしめた程どっぷりと
咲楽という役にハマってくれたので
もうMcompanyの舞台で
MyWayシリーズでは
僕の妹役は明日香しか
できんような気がしますわ。
他の人と兄妹役やっても
このMyWayの設定では
しっくり来ないのではと。
 
まぁ明日香が出演出来なかったら
その時は別の妹?
いやぁちょっと想像つかんし
咲楽は明日香にしかできんやろ(笑)
 
想像できる事があるとすれば
いつの日か
高橋明日香が大切な誰かと巡りあって結ばれる日が訪れたら
勿論結婚式に出席しますし
親族席のすぐ横で
「おめでとうー」って言いながら
泣いて喜んでる自分の姿は
簡単に想像できますね(笑)
多分明日香のお父さんの横で一緒に
声だして泣いてるでしょう(笑)
 
高橋明日香
 
 
皆さんの熱い要望があれば
山田兄妹はまた皆さんの前に
必ず戻ってきます!
いつか映像化なんてのも
それは流石に無理か?
否!
言霊を信じましょう!
 
「夢は叶う思い強ければ」
 
 
 
さてさていよいよ
キャスト紹介も残りお一人となりました。
ラストはMy Wayの作演出家であり
役名「謎の男」のご紹介です。
もう次こそは本当に簡潔に
軽いタッチでささっと書きたい!
そして次号がカーテンコールになります。
My Wayどんだけ振り返るねんってな
話なんで
もうあと一回お付き合い下さい。
 
押忍!
 
Mcompany
松本勝