十三 シアターセブンにて
映画「愛について語るときにイケダの語ること」
観てきました。


友人である
佐々木誠監督が編集を手掛け
共同プロデュースしてる作品で
舞台挨拶もあったので観てきました。
そういえばどちらも東京在住で
家もわりかしご近所やのに
佐々木監督の前作
「ナイトクルージング」を鑑賞したときも
十三の映画館で
その後呑んだなと(笑)


さてまだまだこれから世に広まっていく

映画だと今日観て確信しましたので

ネタバレしないように

気をつけて書きますが

先ず障害者が末期癌を宣告され

じゃぁ死ぬまでに

ハメ撮りしまくってそれを映画にしました的な入口なので

その入口の門構えだけで

ヘビーでファンキーで破滅的なと

自分の勝手な価値観色眼鏡で

観てしまうと

この映画での

池田英彦という

人間の魅力が微塵も理解出来ないのだろうなと。


以前のトークショーで

作品をこき下ろした

ゲストの人たちが居たそうで

そんな人たちを残念な気持ちで

見てしまいますね。


色々な事柄には決して

白黒だけで割りきれない

「狭間」があって


フィクションとノンフィクションの狭間

障害者と健常者の狭間

死が確定しているなかでの

生きようとその一歩先を見続ける人と

死を受け入れ今に全力な人の狭間


人によっては

ほんの些細な

またある人にとっては

とてつもなく広大な

色々な狭間をポジティブに

観れた58分間。


映画の売り文句である

イントロは

池田英彦 40才 軟骨四肢無形症(小人症)

スキルス性胃ガンステージ4

趣味 ハメ撮り

身長112センチの青年が人生最後の

2年間を凝縮した

初主演初監督作にして遺作!


とまぁショッキングなのではありますが

58分間で描かれてる彼には

ネガティブな要素はなく

死に行く自分自身を題材にした

フィクションであるのだけど

狭間に垣間見るノンフィクションの

池田英彦のあるシーンで

胸にジーンとしみじみする場面があって

あのなんとも言えない表情がねぇ

泣けたわ。


けど風俗嬢とハメ撮りした

自分の映像を見返して

興奮するネタにしてる

人でもあるのだけれども。


池田さんの友人であり

彼の二年間を撮影し続け

脚本を手掛けた

プロデューサーの真野勝成さんと

60時間に及ぶ映像素材を

丸投げされ

それを58分のこの作品に仕上げた

佐々木誠監督


まこっちゃんやないとここまでの

作品にならなかったんやないかなと思うし

真野さんだから池田さんに対して

忖度抜きでカメラ回し続けられたんやろなと。


唯一キャストとして出演してる

毛利悟巳さんの自分の想定とは違う

展開になったときの

役者の揺れも

同じ役者として自分だったらと

考えたときに

それはそれで良かったんやないかなと。

多分そんな微妙な狭間の部分が

映像を通して見れたので

池田さんに対しての親近感になったんではなかろうかと。


例えが難しいですが

泥水に咲く 蓮の花みたいな

そんな人のイキザマでした。


とは言えハメ撮りの映像もあるので

18才以下は観れませんが

観れるかたはお薦めですよ。


そして声を大にして言いたいのは

石原さとみは凄い!

とだけは自分が観終わった後に

強く残ったので敢えて書いておきます。



映画「愛について語るときにイケダが語ること」

オフィシャルHP

https://ikedakataru.movie/ 







狭間


《古くは「はさま」》

  1.  物と物との間の狭い所。すきま。「雲の―から光が射す」

  1.  谷。谷間。「山の―に開けた温泉町」

  1.  ある事柄と次の事柄との間の時間。「生死の―」

  1.  城壁に設けた、矢や鉄砲を発射するための小穴。矢狭間 (やざま) 。鉄砲狭間。