阪神淡路大震災から

15年目に製作された

フジテレビの土曜プレミアム

「神戸新聞の7日間~命と向かい合った新聞記者たちの戦い~」


消防士役で出演したんですが

沢山の方々に見てもらって

実際僕の携帯やブログへの

メッセージでも反響がありましたが

ちょうど僕は大阪で

舞台「ぼくはだれ」

の本番中だったのでバタバタしてまして

遅くなりましたがその時の事を

少し書きたいと思います。

 

僕自身震災の時に大阪で住んでいて

被災したのと

当時のバンドメンバーが

西宮に住んでて大変な目に遭ったり

(ちょうど倒壊した高速の上でバスが宙ぶらりんの下のマンション)

僕の弟が災害復興で神戸の町に

住み込みで働いてたのもあり

あの震災は僕にとっても

とても大きな出来事でした。

 

役者として自分が経験した出来事を取り扱った題材に携われた事は良かったです。

 

あのドラマを見て改めて

災害の悲惨さ

そしてその災害はある日突然

自分自身の身に降りかかる

可能性があるという事。

そんな事を皆さんに再確認、認識していただけた事は良かったです。

 

anyway

 

撮影での出来事を一つ。

 

今回のドラマの主演である嵐の櫻井翔くん。

 

燃えてる家の前で

「なぜ火を消さないんだ?」

と迫る新聞記者に

「水がでーへんねん」

と力なく立ち尽くす消防士。

 

地震の後の二次災害である火事でも

多くの方が亡くなりました。

直下型の大地震は地下の水道電気等あらゆる管やケーブルをも

破壊、断線してしまい

本当にどうする事も出来なかったというのを表す大事な場面でした。

 

撮影は高萩にある工場地帯で

CG処理ではなく実際にビルを一つ燃やしての撮影でした。

 

寒空の中、炎の前での撮影で

現場もピリピリムードの中での

芝居でした。

 

そんな中で櫻井君の

役者としての姿勢に僕は非常に

素敵なものを感じました。

 

ご飯の時間。

 

僕ともう一人、家を焼かれ消防士に「早く火を消して」と嘆願する

女性の役を演じた優木かおるさんと

櫻井翔くんとの3人での事。

 

まぁ大概といいますか

所謂スターさんは

ロケ先でも別室用意してもらったり

別室がなければ

自分の車の中とかで食べるのが

当たり前なんですが

櫻井くんは僕ら無名の役者と同じ場所でご飯食べてました。

そしていつしか話は震災の話に。

優木さんのご実家は宝塚で

僕と優木さんの震災の話に真剣に耳を傾ける櫻井くん。

 

そこにいた櫻井翔くんからは

自分が取り組むドラマへの意気込み

真剣さが十分に伝わってきました。

 

その後の撮影再開では最後に

通称「ナパーム」といわれる

大爆発が行われる予定でして

「ナパーム」

と連呼する撮影スタッフの中で

僕が演じた消防士は水が出なくて

消火活動が出来ず

力なく呆然とその場に立ち尽くしているというシーンでした。

 

その横にいる櫻井君と待機してる間

 

「ナパームってどれぐらいの爆発やろか?」

「呆然としてるのにリアクションとってもたら台無しやなぁ」

「近いから眉毛とか焼けてもうたら強烈やなぁ」とか

そんな会話しながら待ってました。

 

その日の撮影も無事に終わり

櫻井君はすぐさまニュース番組の

生放送があるので

スタッフさんも少しでも早く

櫻井君を次の現場に

送り出さなければならない状況で

先に櫻井君が着替え、メークを落とし

次いで優木さん。

そして僕が最後に着替え室に入ってる時に

外でマネージャーさんの

「急いでください」

と急かしてる声が聞こえ

「ちょっと待って」

の声の後ドアをノックする音が・・・。

 

「はい」と返事をすると

櫻井くんが時間のない中わざわざ僕に挨拶に来てくれ

 

翔:「お疲れ様です。先程は貴重な震災の話をありがとうございました。良い作品になるように残りの撮影も頑張ります」

 

勝:「わざわざありがとう!時間ないから早く行って下さい。残りも頑張って!ほんまおおきにね」

 

時間にしたらほんの少しの出来事でしたが

時間の無い中でも礼節を重んじる

櫻井翔の姿に

役者としてだけではなく

人間としても感服しました。

 

顔が男前でスタイルも良くて

芝居での集中力も流石で

頭も良くて性格も良し!

おまけに大手の事務所ってな

逆に売れない理由を見つけるのが困難ですわ(笑)

 

売れてるからこそかも知れませんが

トップで活躍出来るのにはちゃんと理由があるんだなと。

 

僕はその撮影きっかけで

嵐のファンになりましたわ(笑)

 

普通、僕みたいな無名の役者で

1シーンだけ一緒になったような人に

めちゃくちゃ忙しい

タイトなスケジュールの中で

わざわざ挨拶とか、したい気持ちがあっても中々出来ないですよ。

 

櫻井くんはほんまに性格がええんやと思いますわ。

 

またいつか今度は芝居だけにどっぷり打ち込める映画とかで

共演したいと心から思いました。

 

心技体

 

この全てがそろってはじめて一流といわれるんやろなってのを

櫻井くんの芝居に対する姿勢や

現場での居方を見てて

改めて教えてもらった気がします・・・36歳のおっさんですがまだまだ

日々勉強ですな(笑)

 

ちなみにドラマに出演してた

萩原聖人さんやダンカンさんは

今年の初夏に全国公開予定の

高橋伴明監督

映画「BOX-袴田事件-」

で共演させてもらいましたが

萩原さんもダンカンさんもええ雰囲気を持ってる役者さんでした。

 

どんな世界でもいえる事だと思いますが

TOPというか第一線で戦ってる人で

技術や色々な運なんかも持ってるのは当たり前ですが

最も大事なのは

その人の根っこの部分で持ってる

気持ちというか性格というか

適切な言葉が思いつきませんが

心意気ってやつが一番大切なんやろなとつくづく思いました。



長々となりましたがまたどっかで共演する機会があったときは

ブログでこんな話書いたら

沢山の熱心なファンの方が熱い想いを書き込んでくれた事を

伝えたいと思います。

このドラマをきっかけに

災害に対する心構えや

困ったときは皆で助け合って困難に打ち勝つ力を

老若男女、世代や国を問わず皆さんが持って頂けたらと切に願います。

 

最後に大変な長文になって申し訳ないので

うちの実家の愛犬レックスくんの写真で和んでください(笑)

 


勝のでんがなまんがな!-レックス
 

押忍!