母は私に言った。
「私には、お父さんは一人しかいない……
お父さんの為にも、あんたをちゃんと育てる」
もう一人の私が母を信じてレールに乗った。
子供として出来る限りの事をして
助けようと思ったのだ。
私には母しかいない現実。
父はいない……父はいない……
２０１５年、母には男ができた。
わかるのだ。
もう一人の私が、
虚構の中で蠢く私の中の女性が、
そう心に語りかけていた。
常に母の目を伺い、
良い子でいなければならないと
自分に言い聞かせてきた
私にはわかるのだ。
母の言葉。
「私には、お父さんは一人しかいない……」
違う
嘘だ
続く
この物語は
舞台「あんたとオレのララバイ」
に出てくる
カオルの
エピソード0です。
舞台「あんたとオレのララバイ」は
2022
3/21
17:30
20:00
2回公演
ザ.キャミソールズと言う団体名から
御予約できます。
備考欄に山田昌扱いと記入して頂きますと
私泣いて喜びます。
宜しくお願い致します。