どんぐりの詩



「わぁ、いっぱい、いっぱい、さぁ、おそうじ、おそうじ、よいしょ、

がんばる、がんばれ、ほうれ、ほうれ、」


「マオちゃん、帰ろう、おねぇちゃんたち、もう帰ったよ。」


「かえる、かえる、カエル? どこ? いない、いない、」


「わぁ、サックサク、ほら、ほら、とんでる、はねてる、だいじょぶ、

だいじょうぶ、ほら、ほら、みて、みて、」


「やっぱり、帰るよ」


「やっぱり、やっぱりって、何もしてないよ、遊んでただけ、

そんでただけだよ。眠くないよ、まだ眠くないんだよね。もう

おなかいっぱい、おなかいっぱいなんだよね。わっ、カーテン? 

ゆきさん、星さん、ひかってる、ひかってる、わあ、落ちてる、

いっぱい落ちてる、これは、たっくんの手、これはママの手、

これはあたちの手、これはカエルの手、これあげるね。はや、

あれ、だあれ、何してるの? 何食べてるの? どんぐり、

これあげるね、これも、これも、さあぁたぺて、これ食べる? 

食べないんだ、キノコだから、あたちもキノコ食べない、

きらいなんだ、わあ、おおきいなあ、おおきいなあ、

おかあさんなの? おかあさんなの?」


「マオ、マオちゃん、どこにいるの」


「あっ、ママの声だ、あれ、もう食べないの? まだいっぱいあるよ。

ねえ、どこに行くの? どこに、、、、」


「マオ、ここにいたの。またひとり遊びしてるのね。もう帰るよ。

ミクちゃんたちにさよならを言わないとね。なあに、こんなに手を汚くして、

さっさとドングリを捨てて、わあ、臭い、なあにこの匂いは、

いつも言ってるでしょう、変なものに触っちゃダメだって、さあ、

帰るのよ。なあに、後ろを振り向いているの、さあ、急いで、急いで、

ミクちゃんたちとはもう会えないかもしれないんだから、、、、」