「まずはどこを鍛えるべきですか?」
と聞かれたら、僕なら「足指」と答えます。
その根拠は三つ。
①垂直抗力(地面反力)の作用点だから
②現代人が最も衰えたであろう箇所だから
③無想会空手の準備体操の最初にあるから
まず、垂直抗力の作用点について。
武術やスポーツにおいて重力が大切だと言うことはよく言われるけど、同じ力で働く『抗力』については、あまり言われないような気がします。
けれど、正中線の形成するためには、足から頭の天辺へ向かう、上のベクトルの能力を捉える能力は、必須だと僕は思います。
次に、現代人の足指の衰えについて。
武術が発展した戦国時代から江戸時代末期にかけて、人々はみんな、足指が強かったです。
ですが、僕たち現代人は、舗装された道路、厚底の靴を履くことによって、足の指の力は、どんどん弱くなっています。
この力を取り戻さないと、抗力の力…そして重力を感知する能力は、向上しないと思います。
最後に、無想会空手の準備体操の最初に、趾体操がある点について。
新垣師範が考案された準備体操は、武術的な身体操作において、とても優れていると僕は思います。
その準備体操の最初に、足指の体操が組み込まれているのは、その部分を動かせることが、ナイファンチの土台となるから…だと僕は思っています。
今日もわらじ式サンダルを履いて、出勤します(笑)