1学期で学校へ通えなくなり、同じ学校の通信制へと転籍した息子。

学校側の計らいで、4月入学扱いにしていただけ、単位を加算して頂いた。

月に2度のスクーリングと、レポート提出。

期限を守れない私達親子は不安だったが、私が鬱になり、家の事も自分の事さえも出来なくなっていた事もあり、実家にお世話になることになった。

元々高校教諭で、通信制の学校経験もある父が、レポートやスクーリングの授業の、時間割、単位と全面サポートしてくれ、息子は何とか毎回優秀な成績で単位を取っていった。

友達も2人ほど出来、朝は親子してめっぽう弱くて両親に苦労かけながらも息子は嫌がる事なく学校へ行った。

それでも全てが順風満帆にいった訳でもなく、学校で後ろからいきなり肩を掴まれると、そのまま衝動的に振り返りざまに拳が出る。

女子が自分の机に座っているのを見ると、無意識に、

「汚いなぁ。。」

と言って隣の机と交換する。

バイト先でも絡んできた子に手や足が出る。

クレーマーが怒鳴ると、その人の前で店長に、

「うるさいたぬきがいるので対応お願いします」と、イヤホンマイクで依頼し、更に怒らせる。

それでも、運がいいことに、それらは相手も非があるので公にもならず、クレーマーのお客様に対しては、店長が息子の話を聞いてくれ防犯カメラで息子の頭を叩くお客様の姿を確認し、許していただき。

その様に、息子は不思議と常に運のいい子で、また嘘はつけない素直すぎる一面もあり、それは長所でも短所でもあり。。。

私は息子の素直さはいつも評価し、信じてきた。

だからこそ、平気で嘘をつき、息子だけを悪者にし、上手く生きる子どもやそれを信じてクレームを言う保護者や周りの先生に悔しい思いをしてききた。時には息子はなぜ周りの子たちのようにもっと上手くやれないのだろうと思いながら。

通信制では、同じ様な境遇の子どもも多く、息子は居心地は悪くはなかったのかもしれない。
身体も180cmで、やられるとやり返す子なので、周りも息子に絡む事は無くなった。

3年間、優秀な成績で納め、夢にも思わなかった大学へ、推薦でしかも入学金免除で入学する事ができた。

私は今まで父の涙を見たのは、私の初めての結婚式、祖母の死去、そして息子の大学祝いの回転寿司屋の席。この3回だけだ。

それ程、父も一生懸命頑張ってくれての合格だった。

自分の大学合格の時も、難関の教諭の仕事に就いた時も、こんなに感極まることはなかったはず。

父親と、食事面で支えてくれた母親には感謝で一杯だ。

息子は大学の入学式の日、ニコニコしてテンションも高く、いつもは嫌がる写真にも堂々とピースサインで応じてくれた。

先が開けたような思いだった。