伊能忠敬とフラットアーサーズ | 日々是一進一退

日々是一進一退

20年以上接客業に携わってきました。
その前は公務員をちらりと。
接客メインで書こうとしておりましたが、すっかり四方山話になっております。

退職してからあっという間に(こればっかりいってますが)12月。はや5ヶ月が経とうとしています。


まじか。

夏だったのに。

もう2024終わるとか。


最近ブログをiPad&キーボードで書いているせいで、さらに長文野郎度が増しているのと、昨今の非科学的な人達とかに対するお気持ち表明なので、めんどくさいなーって方は次回記事でお付き合いいただければ嬉しいです。



相変わらず受け身の日々を過ごしています。

毎日だらだらとちょっと家事をした後は、手芸をしながら映画とかドラマとかYouTubeを観る日々。


知らない間にYouTubeが様変わりしていて、下手な地上波より完成度が上がっている。

デジタルネイティブ世代の楽しみ方もすっかり変化していて、TVを観ないのは当たり前で動画配信サービスを観るだけでなく、配信するのも当たり前になっているのに驚き。なんなら私と同世代はおろか、60代70代が配信をしているのにも驚き。ついでに言えばアメブロでもよくみかけるシニア同士の揉め事が今は配信上で行われている事に驚き。しかも配信のプラットフォームがいくつもあって(以下略)。


……そこではなく。


大量にYouTubeの動画を観ているので、今まで知らなかった世界も垣間見えて面白いのですが、最近感動したチャンネルがこちら。



「未確認生命体ずんだもん」というチャンネルでずんだもんというキャラクターを使って偉人と言われる人たちを解説する動画チャンネル。だいたい1時間くらいあるので、Youtubeではかなり長い動画ですが、隅々の作り込みも素晴らしくてあっという間に観終わってしまいます。


2ヶ月に1本くらいのペースで作成されている様で本数は多くありませんが、あまりのクオリティの高さに同じ動画を何度も観てしまうくらいです。


学校の教科書に書かれているような、誰もが知っているような苦労話からの成功譚ではなく、「どんな想いで人生を生き抜いたのか」と言う点に焦点が当てられているように感じます。

後世に偉人と言われるような人達が孤独であった、と言うのは割と表現されることがあると思うのですが、

この「未確認生命体ずんだもん」では、「寂しさ」と寂しさを知っているからこその他者への優しさを掬い上げている点が他の偉人伝と大きく違うところだと思います。


また、伊能忠敬編でも星を観測する技術や測量についての技術の知識がないと凄さがわからないのですが、その説明が素晴らしくわかりやすくて、頭が良いってこう言うことなんだなーと。


コメントを書いている方も、まさかこのキャラクターで泣かされると思わなかった、と言う感想が多く私も津田梅子編やゴッホ編、そして伊能忠敬編で泣かされた1人です。

ユーモアやジョークを挟みながら構成するってとても難しいと思うのですが、笑いを作ることができる人って人の寂しさを知っている、という自説を勝手に確信したりもしています。


資料もしっかりと調べてエビデンスを重視されており、技術の説明パートを観ても理系の方かな?と。


本当に素晴らしいので、ぜひとも多くの人に観てほしい!と思っています。


そんな事を考えていたところ、タイトルの「フラットアーサーズ」ですよ。

ご存知でしょうか?

かなり前にちょっと話題になって、私は忘れていたのですが。

また動画が上がっていて、「まだやってたんか?!」と。


フラットアース=地球は平面 と信じている人達。




根拠は

・自転とか公転速度とかめっちゃ速いとか言うけど感じない。

・ドームみたいなので覆われていて、太陽と月が上の方で回ってる。

・宇宙はNASAの捏造。

・重力は仮説。

・南極は平面地球の周りを取り囲んでで水を堰き止めてる。

とか、色々あるのですが省略。


重要なのは、「自分達は目にしていない、感じていない」=「真実ではない」。


専門家が「証明した事実」では、と思いますが通用しない。

確かに宇宙についてはわからない事だらけですが、地球が球体である事は事実では。

船が遠ざかっていくときの様子とかで説明しても通用しない。


コロナウィルスの経験がインターネット情報で「真実を知った!」と目覚める人を世界規模で増やしたと思うのですが、フラットアースまで再燃するとか。

FactとTruthの違いをどうか考えてはいただけないか。


兵庫県の知事選挙や、大野智さんの名誉毀損、インターネット上のたった1つの情報があっという間に野火のように広がっていくのを暗澹たる気持ちで眺めるしか無いのか。


「知りたい」という感情で人類は進化したと思います。

更には「成果」を求めてきたと思います。


答えに辿り着くには、小さな「事実」の積み重ねであることを、

大きな成果を得るには日々の「努力」の結果であることを、

そんな当たり前に思っていたことが忘れ去られていくような感覚になっています。


「トンデモ本」をブームにした「と学会」。

残念ながら随分前に実質活動休止、会長だった山本弘氏も今年亡くなられてしまいました。

本業のSF作家としてもたくさんの名作を残されていて、作品も大好きです。


昔は水からの伝言みたいに、たまに厄介なブームが起こったりする程度でしたが、

今こそ科学的な思考をユーモアを持って広めるためにも、「未確認生命体ずんだもん」チャンネルさんには頑張っていただきたいと思うのです。




海辺の長閑な景色。

フラットアーサーズの方はこの水平線を見ながら定規を当てて、

「定規と同じ、水平だ!だから地球は平面だ!」となるそうです。

水平線だけどさ。