が、イラストが山本直樹だし、なにより信田さよ子さんとの対談に興味があって読んでみました。
(信田さよ子さん、家族問題のカウンセラーですが、知識を優れたスキルと現実的なバランス感覚でアウトプットされていて、人として信頼できるのはこういう方だなー、と結構著書を読んでいます。)
二村ヒトシさん、AV監督を長年されている方らしく、表現はなかなか直接的ですが、仕事柄たくさんの拗らせた、生きづらさを感じてる女性に接してきて感じた事を書かれてるんだろうなあと。
大きくは2点、人は誰でも「心の穴」を持っていて、それがどんなものかを理解できていないうちは、誰かを真に愛する事はできない。
その「心の穴」を見つめて「自己受容」する事で、自分を大切にできて、誰か大切にする事ができるんだと。
「承認欲求」=「誰かに認められたい」、は随分認知されてきたなーと思うのですが、「自己受容」=「自分を受け入れる」は、古くて、でも「承認欲求」ばかりが先に立ってしまう今の時代に、改めてまずやらなくちゃな事かもなーと。
ただ、全体を通してご本人も文庫版のあとがきに書かれてますが、この2つのキーワードに引っ張られすぎちゃってる感はあるかなー。
とはいえ、著者ならではの観点が独自で、ありきたりな自分探し系の本を読むくらいなら断然おすすめです。
もちろん、信田さよ子さんとの対談も。
女性に対して、ほんとに良く理解されてますし、こんな男に引っかかっちゃだめだ、って事も書いてるのですが、その割にどこかで「女性にはどっしり構えていて欲しい」って言っちゃって、信田さよ子さんに「こんなにいい事書いてるのに、それを言うの⁈」ってがっかりされてたりしますが

男性も女性もおすすめですよー。
