本当の活躍者は誰か ~ラグビー報道に見る~ | 中小企業診断士 山崎勝雄の部屋

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ラグビー日本代表がWカップで三勝したが残念ながらベスト8に残れなかった。
イングランド戦、サモア戦、アメリカ戦を久しぶりに拝見したが過去に見ていたラグビーの風景とかなり違うなぁと世界のレベルを感じたところである。

個人的には、生粋のラグビーファンでは無いが、だいぶ以前から大学ラグビーを中心に大事な試合はみていた方だろう。
それは多分お正月に大学ラグビーの試合があったからだと思う。
昔の成人式1月15日に学生チャンピオンと社会人チャンピオンの試合があったからだろうか・・。

記憶が定かではないが、早稲田の植山FB,石塚FL,藤原WTB,本城FB、吉野WTB、堀越SH、増保WTBといった名前が思い浮かぶ。
明治なら、松尾雄治SO、河瀬NO8、吉田WTBという名前か。
当時は、小柄な早稲田FWと重量戦車FWの明治という図式が定番で、小柄な早稲田FWがゴール前を凌ぎ、浅いラインの早稲田バックスが華麗に玉を回すなんてのが小気味良くどちらかと言えば早稲田ファンだったと思う。

その後は、新日鉄釜石が活躍した時代で、おぼろげに覚えているのは全日本の決勝だったと思うが、松尾雄治が八の字を手で指示をしてサインプレーをした時だろうか。
バックスが見事な展開でトライを奪った時は、背中がゾクゾクした記憶がある。
その後はそれほど思い出さないとこを見ると、その後はほとんど見てなかった事は明白。
何をいっても今はニワカ ラグビーファンであることは間違いない。

昔話はさておいて、今回のWカップを見ていて、昔のラグビーを見ていた時との圧倒的な違いは、ゲームが止まらず次々と展開していくことである。
私が見ていた時代は、モールなんてのはほとんど無くて、すぐラックになるのだが、大体が玉が出なくてスクラム。
自陣でマイボールになると、タッチキックで逃げて陣地を挽回。
といった感じでやたらとゲームが止まるイメージが強い。
 
しかし今回のWカップを見ると、本当に止まらないのである。
攻めていて、起点を作ってもすぐにボールが出て次の展開、次の展開と止まらないし、自陣でボールを奪っても安易には蹴りださない。
日本代表でも、大きな相手に対して起点を作った時に奪われないところを見ると隔世の感がある。

さて本題である。
ラグビー報道を見ると、キックで得点する五郎丸FBやトライした人の評価が高いが、今回の日本代表の活躍の最大要因は、トライに直接は関与していないFWの人たちの頑張りとデフェンス力ではないのだろうか。
久しくラグビーを見ていなかったので代表個々のプロフィールを見てもピンと来ないが、突っ込んでいって密集の中で消えてしまう人達の頑張りがキックやトライを支えているように思える。
起点を作った後奪われないためには、突っ込んでいった人を如何に速やかにサポートすることが出来るかであろうが、その点で素晴らしい活躍をしたメンバが数多くいる印象である。
もっとこの点をクローズアップして報道して欲しい欲しいと思うのは私だけだろうか。


同じようなことは企業でも起きている。
最終的な結果を出した人を高く評価するが、その裏方さんや地道な影の活動があまりクローズアップされないケースもよく見かける。
成果主義を過激に実施するとこういった事例も起こりやすい。

目の超えたファンは、裏方さんをきちんと評価する。それはサッカーの先進国でも同じ傾向があるような気がする。
企業でも経営層の目が肥えないと、下支えをする人達が日の目を見ない。
そうなると下支えの仕事に関する後継者ができない。
それがジワジワと影響して、ある時に気づくと成果が出ないという構図になりかねない。
組織は役割であり、各々の地道な役割を果たす行為を上手く評価することは重要な経営課題だと思う。

ラグビーには素晴らしい言葉がある。
 one for all, all for one
企業でもせひこの言葉を実践していただきたいと思う。