福島沖のタコ、亘理で販売
福島県相馬市沖の試験操業で水揚げされたミズダコとツブ貝が21日、亘理町の「スーパーシシド亘理店」で販売された。東京電力福島第一原発の事故後、福島県沖でとれた水産物が県外に出荷されたのは初めて。
出荷したのは、6月から福島県沿岸で試験操業を行っている「相馬双葉漁業協同組合」。この日出荷したのは19日に水揚げしたもので、放射性物質検査でいずれも不検出であることを確認したうえで出荷した。
亘理町のスーパーにはこの日朝、ゆでたタコ約100キロとツブ貝15キロが納品された。パック詰めにして店頭に並べられると、訪れた客は次々とカゴに入れていった。タコを購入した同町の仮設住宅に住む小野一夫さん(71)は「店に置いてあるので大丈夫だと思っている。やっぱり地元のものが食べられるのはいい」と喜んでいた。
同店の水沼義明店長(57)は「お客さんから魚介類の種類を増やしてほしいとの要望もあった。これをきっかけに風評被害がなくなって、県外でも取り扱う店が増えるといいですね」と話していた。
同漁協は、今後も宮城県内に出荷する予定で、23日には仙台市中央卸売市場でミズダコとツブ貝が競りにかけられる。
(2012年7月22日 読売新聞)
>放射性物質検査でいずれも不検出であることを確認したうえで出荷した
検査をいつまで続けるのかが問題だ
セシウム137の半減期(物理的)は30年と言われているが、自然環境の中では180~320年との調査結果がある
少なくとも30年間は検査を続ける必要がある