今、通夜から帰ってきた


きれいな顔の義兄と対面してきた


苦悶の表情はなかった


笑っているような、今にも起きてくるような顔だった


喪主である甥は、りっぱに振るまっていた


「なんか、お父さんが死んだ気がしないんだよね」と言った


姪とは数年ぶりに会った


義姉そっくりになっていた


私にとっては、初めての姪(甥が3人、姪が4人の中で初めて生まれた子)


かわいくて、かわいくてしょうがなかった姪


今ではもう中年になっている


義姉は気丈にふるまっていた


通夜が始まった


僧侶の読経がはじまると


姪はハンカチで眼を押さえていた


たまらなかった  胸が詰まった


「今日、明日は、みんながいるから大丈夫だけど、あさってからが寂しくなるんだよ」


「うん、そう思って、一週間休んだ。お母さんについている」


「そう、そうするのが良い」


義兄は良い人だった


医者がきらいだった


姪も医療関係者なので、いろいろ聞いた


尿酸値が高かった、糖尿もあった、高血圧も・・・


男は、医者が嫌い


「このくらいは大丈夫、少し休めば大丈夫」そう思う・・・思いたい


私にしてもAFなんぞは、少し休んでいれば大丈夫と思っていた


それにしても「心筋梗塞」が①で②が不明だったが?


CPAOAで搬送されて、一度は波形が出たそうだ・・・ほんとか?


きっと、胸が締め付けられるような発作はあったのだろう


がまんしちゃったのか


苦しみぬいて最後を迎える人もいる


あっというまに心臓が止まり呼吸がとまる


そんな最後だったか


義兄さん、苦しみが長引かなくて


あっというまで


それだけは良かったね


私の息子もハンカチで眼を押さえていた


このやりきれない思いは・・・・・・


悲しみは・・・・・・


寂しさは・・・・・・


う~ん・・・・・今日も・・・・・


明日は葬儀


出棺のときは


考えるだけでもつらい