セミの鳴き声がおかしくないか?

 昨年から感じていることだが

 クマゼミがアブラゼミに取って代わった?

 今朝、歩いていると「シュワシュワシュワ」しか聞こえない


 私が子どもの頃(50年も前のことだが)

 蝉取りといえばアブラゼミだった

 次がニイニイゼミ、少し山の方へ行くとミンミンゼミ

 

 ヒグラシが鳴き始めると「夏休みの終わり」が近づくと感じた

 クマゼミは少なく、透明な羽の種類(ミンミンゼミ、クマゼミ、ツクツクホウシ、ヒグラシ)の中でも、ヒグラシ、ツクツクホウシに次ぐ人気で、採取したら自慢したものだ

 と、ここまでは朝書いたのだが、夕方、同じあたりを歩いていると、今度は


 「ジー(ミー)」と、暑苦しいアブラゼミオンリィー


 朝はクマゼミ、夕はアブラゼミと鳴き分けて(棲み分けて)いるのだろうか?


 いずれにしても、クマゼミが増えたことは間違いない



 ところで、トリモチ(鳥黐)をご存知だろうか

 昔は駄菓子屋でトリモチを紙に塗りつけたものを売っていた

 真竹や淡竹(はちく)を取ってきて(孟宗竹は太くて重いのでむかない)枝を払い、先端にモチを塗りつけてセミやトンボを採った

 モチの代わりに「ハエ取り紙」を巻きつけた竿を使ったり、女郎蜘蛛の巣をまきつけたりもした

 ただ、粘着力が強くて、羽が痛むため、標本用には向かなかった

 くもの巣は、具合がよかった

 夏休みになると、夜明け前(4時ころ)に街灯の下へカブトムシ、カミキリムシを拾いに行った

 昆虫標本は夏休みの宿題の定番だった

 鬼やんま、ギンヤンマ、電気トンボ、シオカラトンボ、イトトンボ、オハグロトンボ、カブトムシ、カミキリムシ、殿様バッタ、猩々バッタ、イナゴ、カマキリ、ニイニイゼミ、ミンミンゼミ、クマゼミ、ツクツクホウシなどで、アブラゼミは入れなかった

 近くの小川(私の住んでいる地区は、今でも水がきれいだが、昔は小川のいたるところで川底から清水が湧き出していた)では、シジミが採れたし、アメリカザリガニ(マッカーサーと呼んでいた)を大量に捕獲して塩茹でして食べた(魚肉ソーセージのような味がする)

 近くの池のインレットでは、延べ竿(真竹を乾燥させた竿)に赤虫(ユスリカの幼虫。どこの水溜りにもいた)や縞ミミズを付けて流すと、面白いように白ハエや小鮒が釣れた(今は、えさ釣りはしないがショアからメタルジグをぶんなげて、サゴシなどを狙っている)

 真竹にタコ糸を結び、先に付けたウナギ針をカエルの背中に薄く刺してブッシュに隠れてウイ-ド(ひし藻が多かった)の上をチョンチョンと動かすと、雷魚が釣れた(今でもバスロッドにイマカツ雷神ジライヤなどを結び、ぶんなげているが)

 夕立で川が増水すると、タコ糸にうなぎ針を結んだものに、鉄砲ミミズ(土手を掘ればいくらでもいた)を付けて橋の欄干に何本も縛り付けて流しておくと、ナマズがかかった(ウナギはめったにかからない)

 雷魚もナマズも蒲焼にして食べた

 大人たちは雷魚を洗いにして酒の魚にしていた

 よく有棘顎口虫(ゆうきょくがっこうちゅう)やドロレス顎口虫に感染しなかったものだ

 セミの鳴き声で、子どもの頃を思い出した