通常、人工妊娠中絶といわれているものには、中絶の時期によって次の2とおりあります。(妊娠週数は、医師が決定します。)

 妊娠12週(84日)までに実施するもの 、初期妊娠中絶(早期流産)

 妊娠12週を越え21週(153日)までに実施するもの

                      中期妊娠中絶(後期流産)


 妊娠22週以降は、中絶できません。

 初期妊娠中絶の方法

機械的に子宮内容を掻き出し(掻爬)又は吸い出し(吸引)ます。

  中期妊娠中絶の方法

ラミナリア桿(オニコンブ Laminaria diabolica(羅臼昆布)の茎根を原料としたもので、長さが6~8cm、太さが2~8mmの棒状のもの。)を子宮頚管部に長鑷子を用いて1本ずつ挿入していき、通常10本以上挿入します。

ラミナリアは、体内の水分を吸収し、2~3倍に膨張します。これにより子宮頚管を拡張させます。

  子宮頚管部(子宮口)が十分開大したら、プロスグランディンE1という子宮を収縮させる製剤を座剤として膣内に挿入し、流産を起こさせます。


費用は、初期で12万円位まで、中期で22万円位までの負担ですが、状況や、医療機関により異なります。


妊娠85日(13週目に入った日)以降の流産は、市区町村役場へ死産届を提出し、火葬許可をもらって火葬する必要があります。

戸籍には何も記載されませんので、妊娠の事実は公証されません。

また、出産育児一時金35万円が支給されます。


13週での後期流産は、15万円程度の費用ですむことが多いため、出産育児一時金目当てで、中絶を引き伸ばす場合も見受けられます。

後期流産といっても、胎児には耳も目も口も手足もあり、人間の形をしています。胎児の権利(人間として出生し、生きる権利)を侵害します。


強姦など、犯罪により望まない妊娠をしてしまうこともありますが、それ以外の場合は、生むことができないのなら必ず避妊をしてください。