2024.4.23一日一季語　梅若の涙雨（うめわかのなみだあめ）　【春―天文―晩春】

2024年4月23日は、旧暦の3月15日で梅若忌。旧暦3月15日の江戸は、雨になることが多かった。梅若の悲しい運命を悼み、天が雨を降らすと言われている。この雨が季語となった。

梅若丸の死後、哀れんだ里人たちが柳を植えた塚を築き、手厚く弔った。この塚は「梅若塚」として知られ、今もなお多くの人々にその物語を伝え続けている。梅若塚が存在する木母寺は、梅若丸の名を冠して名付けられたとも言われている。陰暦3月15日に行われていたこの行事は、現在では月遅れの4月15日に執り行われている。

江戸時代には歌舞伎・浄瑠璃など様々な分野で取り上げられ、「隅田川物」として普及し、明治以降になると長唄や日本舞踊等、さらにオペラ(イギリス人・ブリテン作)にも取り入れられた。国内でも東北地方を中心に梅若伝説に関わる民俗行事や芸能が継承されている。

*ウエザーニュース引用

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【関連季語】

梅若忌（うめわかき）

梅若祭（うめわかまつり）　梅若参（うめわかまいり《うめわかまゐり》）

【季語の説明】

旧暦3月15日の江戸は、雨になることが多かった。

室町時代に作られた能「隅田川」（観世十郎元雅）の梅若丸は、大変頭の良い稚児だったが、寺院内での争いに悩み京都の寺をこっそり抜け出したところ、人買いに誘拐される。

東国へ連れていかれる途中に病気になり隅田川のほとりに捨てられた。

それを哀れんだ土地の人達の、手当ての甲斐も虚しく梅若は3月15日に息を引き取る。梅若丸の忌日には、梅若の悲しい運命を悼み、天が雨を降らすと言われている。

【例句】

雉なくや彼の梅若の涙雨　　　　　小林一茶

梅若忌の句

夢に見し如くに春や梅若忌　　　　岸本尚毅

梅若忌夢にも人の会ひがたき　　　岩田由美

梅若忌涙雨とはなりにけり　　　　上田素弓

【由来】

東京都墨田区堤通り2丁目に木母寺がある。寺の秘蔵の「梅若権現御縁起」.

「梅若丸は,吉田少将惟房の子,5 歳にして父を失い,7歳のとき比叡山に登り修学す。たまたま山僧の争いにあい,逃がれて大津に至り,信夫藤太という人買いに欺かれ,東路をたどり,隅田川原に至る。しかし途中から病にかかり,ついに隅田のこの地で亡くなった。時に行年12歳,貞元元年(976 年)3 月15 日なり。死ぬまぎわに和歌を詠んだ。

尋ね来て問はば応へよ都鳥

隅田川原の露と消えぬと

天台の高僧がここに来り。里人とはかり塚(梅若塚)を築き,柳一株を植え

て標とした。明くる年の3月15日,里人集まり,念仏を唱え弔った。梅若丸の母は,わが子の行方を方々で尋ね回り,半狂乱になってこの川原に迷いこんできた。母は柳下で人々が群れ念仏を唱えているのを怪しみ,その故を問いかけたところ,愛児の塚なるを知って悲しみの涙にくれた。

母はその夜,里人とともに念仏を唱えたとき,塚の陰からわが子の姿がまぼろしのように見え,言葉を交わそうとしたところ春の夜は明けやすく,あけぼのの露とともに消えうせた。夜が明けてから,高僧にこのことを告

げ,この地に草堂を営み,常行念仏の道場として,永く愛児の霊を弔った。

木母寺の大念仏は,江戸時代までは旧3月15 日だった。この日は必ず雨が降ると伝えられ,人々は「梅若の涙雨」と呼んだ。

毎年、4月15日に梅若丸の命日供養が行われる。

【今日は何の日】

サン・ジョルディの日

スペイン・カタルーニャ地方のバルセロナなどでは、古くから守護聖人であるサン・ジョルディをたたえ、４月２３日に男性は女性にバラを、女性は男性に本を贈る習わしがあった。この伝統行事をそのまま拝借して、出版業界などが運動を起こしたのがこの記念日。

不眠の日

シジミの日

消防車の日

国産小ねぎ消費拡大の日

以下の図書、ホームページを参考、引用しています。

（合本俳句歳時記第四版角川学芸出版）

富山いづみ <admin@nnh.to>

（カラー図説日本大歳時記講談社）

（大人も読みたいこども歳時記長谷川櫂監修）

（季語と歳時記の会編著小学館刊）

（ウイキペディア）

（575筆まか勢）

（俳句のサロン）

（一般社団法人日本記念日協会）

2024.4.23一日一季語 梅若の涙雨（うめわかのなみだあめ） 【春―天文―晩春】

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