【今日のめあて】
(1)3つ以上の数の加法について交換法則や結合法則を使って,能率良く計算することができるようになる。
(2)「赤と黒のゲーム」の体験を思い出し,隣の人からカードを引かれる動作と引き算を結びつけることによって,正の数・負の数の引き算(減法)の計算規則を発見することができる。
【授業の流れ】
①前の時間の確認をします。加法の交換法則,結合法則を使うと,数をどのように組み合わせても,どのような順序でも計算を行うことができることを確かめさせます。
②つぎに,「赤と黒のトランプゲーム」で,となりのひとからカードを引かれる場面を思い出させることによって,「(札)を引く,引かれる」という動作と「(数)を引く」意味での「-(引く)」という(演算)記号を結びつけさせます。
③これは,黒板に演示(えんじ)用の自作トランプを貼り,実際「引く」動作(操作)をやって見せながら,生徒と問答しながら,「(札)を引く,引かれる」場面の式を減法(引き算)で表現していきます。
※ ちなみに「演示」も業界用語のようで,使っている日本語変換システムでは,熟語扱いしてもらえません。「演示」というのは,生徒の前で教師が何かをやってみせること
を意味します。
④ となりの人に赤い,マイナスのカードをもっていかれると,ラッキーと思い,逆に黒い,プラスのカードをもっていかれると,残念に思う気持ちを加法の式に表すとどうなるかを考えさせます。
「赤い,マイナスのカードをもっていかれた場合は,黒い,プラスのカードをもらったのと同じこと」
「黒い,プラスのカードをもっていかれた場合は,赤い,マイナスのカードをもらったのと同じこと】
これらのことを確認しながら,減法は加法に直して計算できることを納得させていきます。
⑤最後に減法の計算規則をまとめ,教科書の練習問題に取り組ませました。
【授業後の反省,感想】
今日は,実際のゲームをせず,ゲームの場面を黒板で再現しながら減法は加法に直して計算できることを納得させていきました。
赤いカード(マイナスのカード)を引かれる場面と黒いカード(プラスのカード)を引かれる場面の両方を減法の式に表し,その後,ゲームの時の「ラッキー」とか「残念」とかという感情と結びつけながら,実は,減法は反対の符号のカードをもらう加法に直せそうだという流れで納得させていきました。
「+4をひく」を「-4をたす」と直せたり,「-2をひく」が「+2をたす」ことになる理由をゲームの時の「うれしい,ラッキー」「かなしい,残念」という感情を思い出させながらゆっくりと理解させていくと納得させやすいと思います。
ただ単にトランプの画像としてのイメージだけでなく,ゲーム時の感情と結びつけるという納得のさせ方は,非常に効果的だと思っています。
なぜ減法が引く数の符号を変えた数の加法に直せるかを忘れたときには,何度もこのゲームの時の感情を思い出させることによって理解と記憶を強化していけるのではないかと思うのです。
「感情」を「理解」につなげていくような不思議な理解のさせ方ができる場面というのは,中学数学ではめったにありません。
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