思春期 | まさむねのサンポみち

まさむねのサンポみち

人生なんてサンポみたいなもの!?
日々の出来事、想いなどを
ヨリミチしながら綴ります。

今日は少しユルイはなし。

僕のベッドの向かいには、高校生の男の子が入院している。
若い子がいる事は僕の病棟には珍しい。

長い入院に耐えている。
恥ずかしがり屋で礼儀正しい子だ。
高校球児だ。やっぱり野球をやっていると違う。
いい子に育つ。

土日には彼のベッドは賑やかだ
たくさんのお見舞い客がやってくる。
この間、友達3人きた時はまるで部室だった。

そして先週の土曜彼はウキウキしていた。
仲のいい看護師さんに好きな子が来てくれるんすよ。と言っていた。

やって来た!
カーテンの向こうはなんとも言えない甘酸っぱい空気。
クスクス笑いながら、キャッキャ言ってる。
まだお付き合いはしてないらしい。
本当はいけないのだけど、イヤホンなしで二人でちびまる子ちゃんを見だした。
見えないけれど彼のニヤニヤした顔が目に浮かぶ。

そんな時、邪魔者が!
彼の親友らしき友達が予告もなくやってきた。
驚かそうとおもって突然きたらしい。
「ビックリした?」友達は良かれと思って。

返事がない。
友達も空気が不味いのに気付いたようだ。
「なんか、邪魔だった?帰ろうか?」

すると彼女が
「もう、1時間以上私いるし私が譲るね」
彼女は手を振って帰って行ってしまった。

友達は相変わらず、来てやったのうれしかろーが
とか言ってるが
彼はご機嫌ななめ
「お前、絶対ゆるさんけー」「退院したらぶっ飛ばす」と言っている。

友達は俺なんかした??と困惑している。
男二人のベッドにはサザエさんの声が流れている。

彼は最後に言い放った。
「サザエさん死ねや!」