おはようございます。
2013年12月4日(水曜日)です。
本当に1日の過ぎるのが「あっ」と言うまですね。
2013年もあと20数日。
来春に国家試験を控えた学生さんは、そろそろエンジンを「ローからトップ」へとパワーアップしなければならなくなりましたね。
ただし、今からが「インフルエンザ」の全盛期になります。
風邪やインフルエンザに十分注意しながら、睡眠と栄養を考えて取り組んでくださいね。

では、本日の第48回PTOT国家試験の解答解説ですが、OT専門分野の午後問題22を解説致します。

OT48-PM22
摂食嚥下の評価で正しいのはどれか。
1. フードテストは咀嚼能力を評価できる。
2. 喉頭挙上の評価では舌の可動性を評価できる。
3. 随意的な咳の強弱によって嚥下反射の速さを評価できる。
4. 改訂水飲みテスト(MWST)は咽頭期の嚥下機能を評価できる。
5. 反復唾液嚥下テスト(repetitive saliva swallowing test:RSST)は食物の残留部位を評価できる。

では、解説致します。
下の解説表をご覧ください。


$「国試塾リハビリアカデミー」中島塾長のブログ


1.×:フードテスト=嚥下能力(ティースプーン1杯(3~4g)のプリンなどを嚥下させてその状態を観察して)を評価する
2.×:喉頭挙上の評価=「①喉頭挙上の量」「②喉頭挙上力」を評価する
3.×:随意的な咳の強弱=呼吸機能を評価する(気道に入りかかった食物を喀出する力を評価する)
4.○:改訂水飲みテスト(MWST)=咽頭期の嚥下機能を評価する(嚥下反射誘発の有無、むせ、呼吸の変化など)
5.×:反復唾液嚥下テスト(repetitive saliva swallowing test:RSST)=空嚥下(からえんげ)を反復させて、嚥下反射の随意的な惹起能力を評価する(口腔乾燥がある場合には湿潤させる)

以上のことから、正解は「4. 改訂水飲みテスト(MWST)は咽頭期の嚥下機能を評価できる。」です。

この問題は今までに無いもんですね。
どちらかというと「言語聴覚士」の分野では?と思えるのですが、国家試験委員の考えは、「食事動作を指導するときには、嚥下機能も最低限理解しておかなければ、食事機能を指導することはできないのでは?」だと思うのです。

今回の問題内に「PTに関与するような下肢装具の問題」やこの問題の様に「STに関与するような嚥下の問題」など、他分野の職種とオーバーラップするような問題も出題されるようになりました。

OTの出題内容を吟味すると、学習する範囲の広さを感じます。
が、負けては居られません。
頑張って前向きに乗り切っていきましょう。

では、本日もどうぞ宜しくお願い致します。