おはようございます。
2013年9月19日(木曜日)です。
本日のお天気もとても気持ちの良い「快晴」です。
秋晴れの青空は本当に清々しいですね。

本日9月19日は何の日かご存じですか?
本日は・・・
「苗字の日」です。
今から約140年前、1870年の9月19日に、戸籍整理のため太政官布告により平民に苗字を名乗ることが許されたのです。
しかしながら、なかなか誰も苗字を名乗ろうとしなかったため、1875年2月13日に全ての国民が姓を名乗ることが義務づけられたそうです。
今では当たり前の戸籍ですが、日本ではたった140年前に始まったのですね。

では、本日の第48回PTOT国家試験の解答解説ですが、共通分野の午前問題87を解説致します。

第48回PTOT国家試験 共通分野
午前 問題87
ボツリヌス毒素を用いた治療はどれか 。
1. ボツリヌス毒素は前角細胞に作用する。
2. 痙縮のある筋に対して筋肉注射を行う。
3. 65歳以上の高齢者には禁忌である。
4. 注射直後から最大効果を認める。
5. 効果持続は約 1年間である。


「ボツリヌス毒素」とは、ボツリヌス菌が産生する毒素のことで、極めて毒性が強い毒です。
しかし加熱すると失活して毒性がなくなるため、十分加熱すれば安全であるといわれています。
その作用についてですが、神経筋接合部などでアセチルコリンの放出を妨げますが、それは末梢性に限られており、その作用を利用して、筋弛緩・鎮痛作用として治療応用されています。


$「国試塾リハビリアカデミー」中島塾長のブログ



では、解説致します。
1.×:ボツリヌス毒素=コリン作動性神経終末に取り込まれアセチルコリンの放出を阻害します。
2.〇:痙縮のある筋=直接、筋肉注射を行います。
3.×:対象=幼児~高齢者まで
4.×:効果の出現=投与後数日で効果が確認され、約1~2週間以内に効果が安定します。
5.×:効果持続=投与後数ヵ月間持続します。

以上のことから、正解は「2. 痙縮のある筋に対して筋肉注射を行う。」です。

日本国内においてはA型ボツリヌス毒素製剤(商品名:ボトックス)が注射剤として使用されており、1996年に眼瞼痙攣、2000年に片側顔面痙攣、2001年に痙性斜頸、2009年に2歳以上の小児脳性麻痺患者における下肢痙縮に伴う尖足、2010年に上肢痙縮・下肢痙縮、2012年に重度の原発性腋窩多汗症の適応で承認されているそうです。
また、2013年3月26日から、B型ボツリヌス毒素(製品名:ナーブロック)も発売されているそうです。

化学はどんどん進んでいますね。
では、本日もどうぞ宜しくお願い致します。