か。
――ご自身で今まで聴いてきた音楽も、一つのジャンルにこだわってきたわけでもなく。
遊助:うん。こだわりは、そんなに無いですね。ただ、「どうやって耳に届けるか?」とか、「心に染み込んで頂けるか?」ということは、ある程度考えますけど。あとはもう基本的に、やっぱり音楽は自分の手元を離れていくので、その人自身がどう思うかであって。だから、押し付ける気も無いし。かといって、俺自身の中で音楽は、自分だけのもので消化できるようなことでもなくて。そういった意味で、ある程度の共有できる隙間というか余白を残しながら、幸せになってくれたり、心が優しくなってくれたり、楽しくなってくれたらいいな、という感じ。
――歌詞の主人公は、遊助さんご自身に近いですか?
遊助:近いですね。もちろん全然違う人物なんだけど、自分が想像しているだけだから、結果的に自分といえば自分だけど、イメージの中では他人。
――自分の好きな言葉だったり、自分の歌詞の癖や傾向を感じることはありますか?
遊助:言葉に出すのが難しい(笑)。やっぱり言葉のリズムというか、強い弱いがあるから。起承転結に向かう筋書きがあったとしても、それの届かせ方というか。それが合っているかどうかはもちろん自分の中では分からない、ただの勝手な意見。自分の方法だけなんだけど、一音一音耳への残り方とか、ひらがなでも強さとか優しさとか色とかは別々だから。それを上手く配列しないと届

続く