結婚はしない。と決めたさっちゃんの理由。 | mocomocoのブログ

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60代も いつの間にか半ば。
日々の想いを綴ろうと、ブログを始めましたが、いつしか、回顧録に、、
幸せな時、辛い時いろいろあった人生を振り返ってみます。

当時の私 45歳

介護士として働き始めた時の

職場に さっちゃん(仮名) が

いました。


出会った頃の さっちゃん は

30歳位。

とてもクールな独身女性で


結婚はしない。

子供も要らない。


と、常々言っていました。



さっちゃんが、何故そう言うのか

私には心当たりがありました。


さっちゃんは 気付いていなかった

と思いますが、私とさっちゃんが

会ったのは 職場での出会いが

初めてではないのです。


狭い田舎町 働く場所も限られていて

知り合いに出会うのは珍しくはない。



その当時から 20年以上前の事。


私が22~25歳位まで 通っていた

ある店は 自宅を増築して作った

店舗でした。


その店主の娘さんが 

さっちゃん でした。


3年近くその店に通いましたが

さっちゃんを見たのは2、3回


「 ただいま。」

と、お店の入り口から入って来た

ランドセルを背負った小学生の

さっちゃんは、いつも 私には

目もくれず お店の奥に続く

自宅へと入って行きました。



そんなある日 

その店の店主であるさっちゃんの

お母さんは、さっちゃんと弟さん

を置いて 不倫相手と駆け落ち

してしまったのです。

私はその不倫の事を店主さんから

聞いていました。相談とかではなく

店主さんは聞いてほしかっただけ。

でも、まさか、

駆け落ちするとは 思いもよらず、、



私は さっちゃんが その店の子供

だった事を、働き始めて 少し

経った頃知りました。


あの時のランドセルの子なんだ。


複雑な思いでした。


私がさっちゃんのお母さんの

店に通っていた事も、

私とさっちゃんが 

既に出会っていた事も

さっちゃんには 勿論の事 

他の誰にも話した事はありません。



結婚はしない。

子供も要らない。


と、言っていた さっちゃん。


私には その言葉の奥にある 

さっちゃんの傷ついた思いが 

見える様でした。



私がその職場を離れて

既に15年が経ち、さっちゃんも 

もう そこにはいません。


結婚しているのか、、

独身なのか、、


ただ、

現在のさっちゃんの心の傷が 

少しでも癒えている事を

願うばかりです。