福井県詩人懇話会・発行の年刊「詩集ふくい 2014」より、僕のソネットを紹介します。
紫陽社
新サスケ
現代詩作家として令名高い荒川洋治氏が
出版社「紫陽社」を経営している
初期は丼勘定だったそうだ
受賞詩集を輩出している
「紫陽社」の名前について
あじさいに惹かれるのなら
なぜ「紫陽花社」としなかったのか
僕は今頃になって気づくのだ
紫陽、つまり紫色の太陽の意だろう
高村光太郎の評論に「緑色の太陽」があるから
紫色の太陽もよいのだろう
四十年経って気づくとはなんと鈍いのだ
荒川氏に比べて 四十年くらい
僕の脳は遅れているらしい