「美容院」 | 新サスケと短歌と詩

新サスケと短歌と詩

短歌と詩を公開します。

未発表のソネット(制作時期は少し古い)より、「美容院」を紹介する。

ここが初出である。これで僕も、ネット詩人か?


  美容院

    新サスケ


金曜日の夕方 妻が

「あした 美容院に行くからね」と言う

「僕も散髪にいくから」

「あら」


「六週間たったから」

「私なんて何カ月たったことか」

僕に言うことはない

話が途切れる


あとでつらつら考えるに

今日は僕の給料日だった

僕の小遣い以外は任せてある


定年後再任用のわずかな給料が出て

妻は美容院へ行く気になった

貧しい夫婦である