新サスケ「看病」 | 新サスケと短歌と詩

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短歌と詩を公開します。

僕の第1詩集「みだれた足跡」より、次の作品を紹介する。


  看病

    新サスケ


長男が鼻汁を垂らした

次の日

夜になって熱が上がる

座薬が切れている

かかりつけの医院へ電話する

(十時過ぎ)

自動車で受け取りに行く

熱は三十八度に下がっていた

座薬を使うかの限界だ

三分の二くらいを切って と思うが

口に出せない

薬を入れる

目をこらしての看病だ

二時間が過ぎる

やはり薬の効きすぎだ

額が冷たい

言っておけばよかったと後悔する

このまま……なんてことも考える

妻が大丈夫だというので

私は眠る

夜明け

まだ少し冷たいが

効きすぎの危機は去ったようだ


風呂にも入れられなかった

三週間後の

レントゲン検診では

肺炎の気(け)は治った と