会った最初では氷のように冷たく感じた空気だったが、
世間話をきっかけに、和らいだように感じた。
N次長「保険関係という事は、もしかして■■生命さんですか?」
奥さん「いえ、△△です。」
N次長「そうでしたか!実は、私ではなく、私の1つ下の後輩になるですが、△△生命さんの総合職の方々を中心に回らせてもらっている部署がありまして、東京都内から埼玉・横浜の支部の支部長さんや本部の方々ともお付き合いが広がっている状況なんです。」
奥様「そうでしたか。」
N次長「みなさん、朝から夜遅くまでお仕事されていて、時代的に給料も伸びる時代じゃないですし、」
奥さん「総合職は遅くまで大変そうですね。でもその分、もらっているんじゃないですか!笑」
N次長「サービス残業が多いので、時給にしたら安くなるってボヤいれおられる方が多いらしいですよ。」
奥さん「まぁそうかもしれませんね。」
仕事の話から会話のキャッチボールもできており、奥さんは笑っている。
これは、この雰囲気は、かなりいい感じじゃないか?
僕は、言われた通りニコニコしながら、心ではそんな甘い期待を抱いていた。
奥さんが話をされているが、飛び込み営業でお会いした課長は、いつもの威厳は感じられる、ややうつむき状態で黙って話を聞いていた。