お子さんが喫茶店を出ていったとき、
N次長「貴重なお休みのお時間を頂き、ありがとうございます。」
改めて、お礼を言った。
それに対して奥さんは、
奥さん「いえいえ。大丈夫です。」
N次長「奥様も平日はお仕事をされているんですか?」
奥さん「はい、しております。」
N次長「そうでしたか、どのような関係のお仕事ですか?」
奥さん「あぁ、おそらく同じような関係になりますね。」
N次長「そうなんですか!もしかして、不動産関係ですか?」
奥さん「いえいえ、保険です。」
N次長「そうでしたか。でしたら外回りもされたりされているんでしょうか。」
奥さん「はい。毎日のように外出していますね。」
N次長「今、暑いので、大変ですね。」
奥さん「ははは、そうですね。お互いですね。」
最初は氷のような冷たい雰囲気だった奥さんが、だんだんと緊張感がほぐれたように見えた。
僕の中では、
「この状況ならいけそうだ!」
商談初期時点では、そんな淡い期待を抱いていた。