中3の実験を2時間連続で行う日、他の先生も実験をする予定であった。4時間目から始まるという遅い日だったが、実験を行う日なので少し早めに着いた。3時間目は、実験室で別の専任の先生が実験をしているはずだったのだが、なぜか実験室に実験助手がいた。「あれ、実験の時間じゃないんですか」と聞くと、助手はこのように答えてきた。

「そうなんですよ。でも、生徒だけ来てその後帰っちゃったんですよ」

 

????????????

意味が全く分からなかった。話を聞くと、専任の先生が実験があるのを忘れて授業の部屋に行っていたらしい。いつまでたっても実験室に来ないので、生徒の1人が疑問に思い教室に戻ったところ、先生がいたので、「あ、今日は実験じゃなかったのか」と思い生徒が教室に戻ってしまったということなのだ。つまり、専任の先生は実験をすっぽかしてしまったのだ。

 

なお、その専任の先生も中3の実験で、彼こそが実験の企画者だった。試験1週間前で切羽詰まっているにもかかわらず実験を急きょ入れてきた当の本人なのである。中和の実験で、「塩酸を入れた後BTB液を入れた後に水酸化ナトリウム水溶液を入れる。青色になってしまったら、薄めた塩酸を入れて緑色のところで止める。水を蒸発させた後顕微鏡で結晶を観察する」というもの。教科書と比べて、薄めた塩酸で調整するとか、ホットプレートで加熱するとかアレンジを加えたのはその専任の先生だった。その先生も残って色々試して実験し、実験助手も急に実験をすると言われ結構苦労をした賜物なのに、実験を企画した当の本人が実験をすっぽかしてしまうというのはあまりにも笑えてしまう。