今年から勤務している高校、2年生の下位クラスは悩みの種なのだが、中位クラスについては日々成長し続けている。電気分解の小テストも頑張ってくれていて、クラス担任も褒めていたし。気体の単元に入り、ボイルシャルルの法則、気体の状態方程式に入った。はじめのころは少し代入に手こずり、比例反比例をとらえ違えていたが、徐々に慣れてきた。クラスの4割くらいの生徒は課題をすべて終えた。中には半分以上別のことをしている生徒もいた。(私は、課題が終わってしまった生徒については、騒がなければ他の科目の勉強をしていてもいいと伝えている)。一方下位クラスは、終わった人は1割未満。やはりここに差が大きく出る。

 

 ボイルシャルルの法則、気体の状態方程式はたかが代入と思う人も多いかもしれない。ただ、いろいろつまずく生徒はいる。1つ目はどこにどの値を代入すればいいかわからなくなる生徒。中位クラスについてはほとんどいなかったが、下位クラスは代入そのものができない人が殆どになる。そして、次に計算がうまくできない人。最後の最後まで計算せず、まとめて掛け算割り算をすると比較的うまくいく。中位クラスは日々の私の細かい注意をきちんと聞いてくれているので、計算がスムーズにできるのだ。

 

 世の中には、公文をたかが計算とバカにする人がいる。確かにバカの1つ覚えで計算だけできても成長できない。ただ、計算がスムーズにできるようになることは、突破口になりうるということだけはここで伝えておきたい。逆に言えば、計算もできない人は突破できる可能性がほぼないということもお伝えしたい。

 

 そして、下位クラスの方のクラス担任に言いたい。保護者が「難しいと言って困っている」という言葉を鵜呑みにしないでほしい。電池、電気分解は理系の人でも難所。一方、気体の状態方程式は代入だけについてはそこまで難所ではない。学問には難所とそうでない場所がある。4,5月に難所が思い切り引っかかってしまっただけなのだ。そこで一喜一憂し、他教科の担当に「授業のレベルを下げろ」と考えずに言うべきではない。順序としては専任に、保護者からそのような指摘があった旨の相談をすべきなのだ。2年生化学の専任も言っていましたよ。「電気化学の単元は難しい」と。保護者は、教科の難しさに対する考え方は素人なのですから(仮に理系の人であっても、生徒の様子を見ているわけではないですから)。