今年度から勤めている学校の化学の進度が正直しんどい。高2にイオン化傾向を説明しているのだが、反応式が全然立てられない。イオンを使った反応式を作るのに、普通の化学反応式すら立てられなければどうしようもない。このまま教え続けても身に着かないだろうと思い、敢えて1時間の半分を化学反応式の作り方に充てた。これが功を奏してくれれば、後のところを早く進んでも何とかなりそうなのだが。

 

 もっと驚きなのは高1の化学基礎。6回の授業で、イオンの手前、すなわち電気陰性度や電子親和力のところまで進まなくてはいけない。逆算すると、初回は蒸留・再結晶・抽出・昇華法・クロマトグラフィーなどの分離・生成を1回で終わらせなくてはいけないことになる。理科主任が来ていたので、「これくらいきつい進度になるのですが」と伝えたところ、「その進度でやってください。早めに終わらせたいので」と言われた。ここの単元は蒸留の実験装置の説明、再結晶の仕組み、抽出の親水性・親油性について説明するので時間がかかる。仕方なく、ろ過についての説明は本当に短くし、蒸留と抽出のみ少し詳しく説明し、他はすっ飛ばした。それでやっと50分授業の中に納まった。

 

 今年度から勤めている学校は特進などのクラスに分かれていて、私が担当しているクラスは幸い上の方のクラスだったのでそれなりに頷いている様子だったが、もしそうでないクラスでこの授業をやったらどんな感じだったのだろう。